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「森田実の時代を斬る」
2002.11.22
ニッポン亡徴の研究[31]――地方で広がる小泉改革批判
「水は舟を載せ、亦、舟を覆す」(荀子)
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水は国民、舟は政府のこと。国民が怒ったとき舟は覆される。
最近、地方の経済団体や地方自治体が主催する講演会に招かれて全国各地を回っている。その折り、主催者と懇談することが多いが、小泉政権への地方の姿勢に変化が感じられる。とくに著しい変化が起きたのは10月である。
この10月に何が起きたか。銀行株を中心に株価が急落し、大銀行が苦境に陥った。小泉首相が起用した竹中金融担当相が銀行の国有化を打ち出した結果である。竹中氏はあらゆる手段を使って銀行の自己比率を低め、銀行国有化の条件をつくろうとしている。これが銀行の株価をさらに押し下げている。銀行は、自己資本率の減退を、企業への貸し渋り、貸しはがしによって食い止めようとしている。このため企業の倒産や自己破産が急増し始めた。不況は一層深刻化している。
こうした事態について、二つの対応がある。一つは地方に広がる景気への強い危機感である。この危機感の高まりは小泉批判に直結している。もう一つは中央政界、官界、勝ち組の中央財界を覆う楽観論である。改革をやれば、非能率な企業が倒産し失業者が増えるのは当たり前だという開き直った対応である。
地方で広がる新たな見方がある。それは、貪欲な米国金融資本が日本の金融や産業を乗っ取るためにブッシュ政権を通じて小泉内閣に不良債権処理の加速化の圧力をかけ、日本経済全体を不良債権化し、それによって日本を安く買い叩こうとしているのではないかという見方である。言い換えれば、小泉政権が不良債権処理の加速化や財政再建などのデフレ促進策にこだわるのは、単に小泉首相の意固地な性格によるものではなく、米国金融資本の手先としての意図的に行動ではないかとの見方である。
〃米国金融資本は日本の金融支配を目論んでいる。日米両国政府はこれに協力している。小泉内閣が不況促進政策をとっているのはそのためだ。その結果の金融危機だ〃との見方が今広がっている。
この見方は、竹中金融担当相のハード・ランディング路線に対する強い批判が自民党内に巻き起こったときに米国政府高官が竹中支持を表明し、日本政界に対して竹中批判の抑制を求めたことによって一層拡大した。米国政府高官の日本への露骨な内政干渉を見て、小泉政権の真の支配者がブッシュ政権であることに日本国民が気がついたのである。 これをナショナリズムと呼ぶのはまだ早すぎるかもしれない。しかし今後ナショナリズムに発展する可能性がある。ナショナリズムにいったん火がつけば、その火を沈静化するのはむずかしい。米国側が姿勢を転換しなければ、日本の草の根から反米感情が巻き起こるのは不可避である。
小泉政権は従米政権である。小泉政権の破壊的〃改革〃が進めば、国民は米国政府に反感を抱く。この日はそう遠くないと思う。
国民はブッシュ政権のサーバントと化した小泉首相の本性に気づき始めている。
(TORAの意見)
23日の東京新聞によると小泉内閣の支持率は65%で、その内の「経済政策に期待できる」をあげた人は4%でした。経済問題に国民の関心が移った場合支持率は一気に下がる可能性があります。その際に不良債権処理の加速により中小企業の大量倒産が起きた場合、その怒りが反米感情とナショナリズムの高まりとなって爆発する可能性があります。
現在北朝鮮に対する怒りが爆発していますが、その矛先がアメリカに向かった場合、日米関係にかなり深刻な外交問題となる。大手のマスコミは地方の深刻な経済問題を黙殺している。森田実氏は地方講演で実感されている。小泉内閣がこのままで行けば最悪の事態となるだろう。私もHPでその事を警告していますが、親米派は黙殺している。アメリカ政府の一部はそれを心配しているが少数派だ。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C0482.HTML