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11/20 15:45 山一、来春会社消滅へ 破たんから5年 金融36
共同
一九九七年秋の山一証券の経営破たんから二十四日で丸五年。資
産処分などの破産手続きは来年三月末までに終了する見込みで、創
業百年の名門証券、山一が名実ともに消滅するまであと四カ月とな
った。
戦後最大級の金融不安を引き起こした山一の破たん処理で、投入
された日銀特融は千百億円を超える額が焦げ付く見通しだ。こうし
た中で、関連会社を含め約一万人の元社員は新天地で人生をやり直
している。
法人部門で抜群の強さを誇った山一の遺産は、証券業界に引き継
がれた。腕に自信のある元社員は準大手証券などに再就職。山一時
代の人脈を生かし新規公開株式引き受けなどで業績を上げている。
上場事業会社の財務部門の責任者になった元幹部もいる。
一方、歩合給が高い外資系金融機関の門戸をたたいたのは「金銭
的に困っていた人が多かった」(関係者)。しかし外資系金融機関
は日本での個人営業を縮小し、再び職探しの憂き目にあっている人
も多い。
ゴルフ場支配人や居酒屋経営者など百八十度違う道に進んだ人も
いる。再建断念を発表した記者会見で「社員は悪くないんです」と
涙を流し訴えた野沢正平社長(当時)は、インターネット電話会社
の会長兼社長に転進し、多忙な日々を送っている。
山一破たんは、金融行政の刷新や大手銀行の再編など金融界の激
動の時代の幕開けとなった。金融情勢は不安定さを増し、当時一万
五○○○円を上回っていた株価は今、八五○○円を割り込む水準で
低迷が続いている。
部下八十六人の再就職を世話した元幹部は「引き受けてもらう会
社の社長に元旦にお願いに行くなど苦労はあったが、当時はまだ社
会に余裕があった。今、山一クラスの破たんがあったら大混乱は避
けられないだろう」と話している。
(了) 021120 1545
[2002-11-20-15:45]