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「石を抱きて淵に入る」(『韓詩外伝』)
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理由もなく自ら進んで大きな危険を冒す、という意味である。
小泉首相と竹中金融担当相の不良債権処理の加速化は、日本経済を破滅させる暴挙だと私は思っている。不況で苦しんでいる時に金融不安を引き起こすのは中小零細企業を殺すに等しい。
小泉構造改革は景気回復に反する政策である。日本経済を破滅させる政策だ。不況をさらに深刻化させることによって日本全体を不良債権化し、日本の企業と国民の資産を米国のファンドへ投げ売りするものだ。小泉改革の一年半を注意深く分析してみると、そこに浮かび上がるのはブッシュ政権への追従である。ブッシュ政権が小泉政権に求めているのは、日本の企業と国民の資産の価値を急激に下落させ、タダ同然に米資本に譲り渡し、米資本の最大限利潤の追求を助けることだ。小泉内閣はこれを忠実に実行しようとしている。これが、竹中金融担当相による不良債権の加速化である。日本経済破滅化というおそろしい試みを行っているのである。
「小泉首相がほしいのは強い権力のみ。小泉氏はただひたすらに独裁的権力を求めている。ブッシュ大統領はこのことを十分に心得ている。ブッシュ大統領が小泉首相を支持すると言うだけで自民党全体が小泉首相に従う。ブッシュ大統領は小泉政権にお墨付きを与えている。この代償が米資本への利益の提供だ。不況促進策をとりながら不良債権処理を加速化させれば、日本全体が不良債権化する。日本経済の優良部分が米資本の所有物になる」――米国の共和党系研究者の言葉である。
この指摘は当たっている。小泉首相は自己の権力の強化を自己目的化している。このための手段は二つ。
一つは世論調査の内閣支持率を高めること。世論操作は巧妙である。しかし私は、小泉政治は「巧言令色鮮し仁」(巧みな言葉で飾り立てることは国民への真の奉仕の精神が希薄であるという意味の論語の言葉)だと指摘してきた。国民が小泉「巧言令色」政治の本質を見抜く時がくるのはそう遠くではないだろうと信じている。どんなに巧妙でも無期限に国民を騙すことは不可能だ。
もう一つがブッシュ政権の強い支持を得ることだ。日本の政治家の中で、米国から嫌われても小泉首相を批判する勇気のある憂国の政治家は亀井静香前政調会長らごく少数である。野党を含めて、大多数の政治家がブッシュ政権からにらまれることをなによりも恐れている。独立自尊の精神をもつ勇気のある政治家の出現を望む。
日本国内には日本経済の諸悪の根源が日本の大銀行だという誤った考えが横行している。日本の大銀行が国民から嫌われていることは事実である。この原因が大銀行の側にあることもまた事実だ。しかし、一番悪いのは日本経済を安く手に入れようとの野望に燃える米国ファンドと、この邪悪な目的に協力するブッシュ政権とその手先の小泉政権である。われわれは真の友と真の敵を見誤ってはならない。日本国民の本当の敵は小泉首相と竹中金融担当相である。この邪悪な根を絶つため国民が立ち上がるべき時がきたのである。