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「あのメガバンクだけは、絶対に許すわけにはいかない。自分の銀行だけが助かりたいために、他行−特に当行とUFJに対してネガティブキャンペーンを仕掛けてくるなどまさに言語道断だ−」
みずほグループ役員がこう言って吐き捨てる。
メガバンク株がまさにラッシュ状態に陥っている。昨日(11月19日)の東京株式市場では、UFJホールディングス株がストップ安で90円台(50円額面換算)を割り込んだのを筆頭に、みずほホールディングス株も一時ストップ安を示し、100円台(50円額面換算)となった。メガバンクの中でも“勝ち組”とされる三井住友銀行、三菱東京フィナンシャルグループの両株式についても、そろって連日の安値更新となった。
そしてこうした時価総額の大きい銀行株の大幅下落に伴って、昨日のTOPIX(東証株価指数)は一昨日のバブル崩壊後の最安値を更新してみせたのである。
「株価的には、まさに金融恐慌状態に陥っている、と言っていいだろう」(大手証券会社幹部)
そうした“金融恐慌”の中にあって、本稿冒頭のコメントにもあるように、一部メガバンク−UFJ、みずほ−に対して、ネガティブキャンペーンを仕掛けてきた銀行があるというのだ。
「その銀行は、いくつかのマスコミに対してみずほ、UFJに関するネガティブ情報を意識的に流しているのです。たとえば、『UFJグループは、海外業務から撤退するようだ−』というような情報を積極的にマスコミにリークしているというのです」(みずほグループ役員)
とりあえず本日の当コラムでは、ネガティブキャンペーンを仕掛けているとされるメガバンクの実名を公表することについてはとりあえず差し控えさせていただくことにする。それというのも、今の金融情勢でその実名を公表してしまうことはあまりにもリスキーだからだ。
ここでは“X銀行”という表記にとどめる。
UFJグループ役員が言う。
「X銀行がそうした動きを見せているということは、われわれとしても耳にしている。もし事実とするならば、本当にとんでもない話だ−」
もっともそのX銀行とて、経営トップ自ら陣頭指揮を執ってネガティブキャンペーンを仕掛けているわけではないようだ。
一連のネガティブキャンペーンの震源地となっているとされるのは、X銀行の中にあってはまさに経営中枢とも言える企画セクションなのだ。
「X銀行は単にネガティブキャンペーンを張るだけでなく、メガバンク各行にとってはまさに不倶戴天の敵とも言える竹中平蔵経財・金融相に対して、その企画セクションが主導する形で水面下で接近を図っているのです。まさに裏切り行為以外の何ものでもありません−」(大手都銀役員)
こうした一連のコメントからも明らかなように、メガバンク4行内部では内紛がボッ発しつつあるのが実情だ。
「そもそもX銀行は、そうしたネガティブキャンペーンなどとは、全く無縁の銀行だったのです。しかしそれだけに、そのやり方があまりにも稚拙といえる。すぐにバレるような仕掛けしかできないのです−」
いずれにしても今のような状況が続けば、銀行業界の中で“X銀行包囲網”が敷かれるのは時間の問題だ。
「それだけX銀行にも余裕が無くなってきたということでしょう」(大手都銀役員)
当コラムとしても、この“内紛”の行方には注目していきたい。
2002/11/20