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長期投資の存在感薄く――日経金融スクランブル
19日の東京株式市場では日経平均株価が小反発したものの、東証株価指数（ＴＯＰＩＸ）はバブル経済崩壊後の安値を再び下回り、東証一部上場銘柄のうち年初来安値を更新する銘柄数が500を上回った。
新規にこれといった悪材料が伝わったわけでもないのに「下げが下げを呼ぶ」連鎖的な売りに歯止めがかからないことが、相場の底入れ感を遠くしている。
「先週中に保有しているみずほＨＤとＵＦＪ株はすべて売り切るよう、有無を言わせず命じた」――。
国内系のある資産運用会社幹部は打ち 明ける。
銀行株の下げを警戒しつつも、ファンドマネジャーらは「何かのきっかけで急反発したら困る」として保有し続けることを主張した。
しかし、「もし国有化されて100％減資といった事態でも起こったら、運用委託者にどう説明するのか」と部下の意見を退けたという。
銀行株を手放したがらないファンドマネジャーが多いことは、彼らが長期投資を志向している裏返しでもある。
一般的に「安く買った株をしばらく保有しておいて、高くなった時点で売却する」手法が身についているため、株価の水準に目が向きやすい。
短期売買を繰り返すトレーダーが株価の基調、つまり「右肩上がりか、右肩下がりか」に関心が高い のとは対照的だ。
このため両者の投資行動は時として正反対になることがある。
株価の下げ局面にファンドマネジャーが「安い」と買いに動いても、トレーダーは「下げている」として売りを選択するといった具合だ。
確率的にはどちらが有効な選択かは五分五分のはずだが、現在のようにずるずる下げ止まらない状況ではファンドマネジャーは結果的に買いで傷口を広げ、売り続けるトレーダーがもうかるという構図が起こりがちだ。
現在の市場を眺めると、下値のメドがもはや見当たらなくなっている。
「半値八掛け2割引き（0.5×0.8×0.8＝68％下落）」「高値から2割 押し（下げ）」――。
これら経験則から生まれたチャート上の下値のメ ドも、富士通やＵＦＪではモノサシとして役立たない状況に陥っていることがグラフから見て取れる。
富士通の19日終値は364円。上場来高値5030円からの下落率は93％で、「半値八掛け8割引き」でもまだ足りないほどだ。
「日本株運用のための口座を閉鎖する年金基金が目立ってきた」と、外資系投資顧問のファンドマネジャーがため息をもらす。
何10年単位という長期間にわたる運用で成果を求めるはずの年金基金が日本株の運用 をやめてしまうというのは常識はずれだが、1年ごとに決算のある基金の母体企業にすれば、今や日本株投資そのものがリスク要因にしか映らないからだという。
代行部分を返上するのに必要な現金を手元に置く必要があることを「日本株を売るため格好の口実にするケースがある」ともいう。
株式投資には本来インフレによって資産が目減りするのを回避する狙いがあると考えれば、現在のようなデフレ経済下では株式を保有する合理性は薄いという主張があってもおかしくはない。
継続して買いに動くことを期待されているはずの年金基金が売り主体に回れば、相場の水準感で「安値」を拾うような長期運用はさらに難しくなり、それが年金の株式離れを加速させる、という悪循環にもつながりかねない。
新光証券エクイティ情報部の三浦豊氏は、今の株式市場のもろさを「積極的な買い手があまりにも限られてしまい、ちょっとした売りでも相場が崩れてしまう」と表現する。割安といった株価の見方が通じなくなってしまっているのだ。
下値のメドを過去の経験則から導けなくなってしまったのは、株価の長期的な値上がりを前提に安値水準では積極的な 買い主体になってきた年金などの投資家が市場からじわじわ退却しつつあることにその一因があるのは疑いない。
（山下茂行）
自民麻生氏：政府に銀行国有化の意図はない
自民党の麻生太郎政調会長は20日の記者会見で、政府が銀行の国有化に踏み切るのではないかとの見方が市場などに広がっていることについて、「今、国有化するつもりは政府側にはない。
銀行を国有化して誰が経営するのか。
役人で銀行を経営できる能力のある人は今いないと思う」と述べ、政府が即座に銀行の国有化に踏み切ることはないとの見方を示した。
クイックより
あそーさん、その言葉信じていいの？どうも、裏切られそうな予感がするのだが。 経営陣も入れ替えないってことか？バブル時の大蔵当局も裁かなくてはならなくなるからか？ ちょっと、竹中金融大臣の兼任大臣就任直後と風向きが微妙に違ってきた。 しかし油断大敵！
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。