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欧州投資家は、現状の先送りモードに極端な嫌悪感
投稿者 日時 2002 年 11 月 18 日 18:06:35:

☆やっぱり欧州投資家から見ても、これまでと同じような需要政策では産業構造改革先送りの生産性低下が続くだけだから日本売りってことかな。
白川氏はインタゲ派だったような気がするが、何もコメントはないみたい


                

東証アローズ

11月18日(月曜日)

▼補正予算/期待と失望の「分岐点」とは?
コメルツ証券会社東京支店・ファンダメンタルリサ−チ部国内法人担当部長の一尾仁司さんは、「今週も、金融不安とその対策を巡る綱引きの構図は代わらない」とした上で、「何らかのアク抜け材料を探す展開が予想され、それまではボックス圏が続こう」と語る。想定レンジは8300−9300円を継続する。
<スキャンダルが企業を追い込むパターンを想定しておく必要> 金融再生プログラムの作業工程表は、先週までに発表されず、”査定基準”なども明確にならなかった。「もともと実行力に疑問のある小泉内閣の指導力が、混迷を広げている印象だ」と言う。銀行決算を前に踏み込んだ動きがあるかどうか注目されるところだが、「代わってスキャンダルが企業を追い込むパターン(何度も繰り返された典型的なパターン)を想定しておく必要が出てきた」
<市場の関心は即効性が高いと見られる証券税制再見直しへ> 今週は決算発表のピークとなる。連結経常増益率は50%を下回ってきた(652社ベース、日経)。通期は89%増益予想だが、目線は下方修正にあり、赤字が予想される銀行業績ともども、コンセンサスを得るのに時間がかかると見ている。ボーナスや給与削減ニュースもあり、消費環境に厳しさが増している。減税策、景気対策が後手に回っている分、「市場の関心は即効性が高いと見られる証券税制再見直しに集まろう」。10%税率が配当や投信にも適用されれば、29日に集中設定される株式投信、利回り株への期待も高まる。22日に小泉首相は補正予算編成を指示する予定だが、「どこまで踏み込むかで期待と失望の分岐点を形成する」と言う。

▼18日のポイントA/日銀会合の目玉は、企業金融支援措置の決定
日銀の金融政策決定会合が今日、明日と開催される。UBSウォ−バ−グ証券会社・経済調査部チ−フエコノミストの白川浩道さんは、「今回の目玉は、企業金融支援措置の決定であろう」とし、他方で、「量的緩和の追加は見送られる」と、見ている。
<基本的には企業債務関連オペ積極化を検討>  日銀は、クレジット・クランチの深刻化が生じた98年秋に、企業金融支援措置を 決定している。当時も11月会合であったが、そこでは、臨時貸出制度の導入、C Pオペの積極化、社債担保オペの導入が決定された。ロンバート貸出制度が創設 (2001年2月)されたため、企業金融支援目的の貸出制度の創設はないであろう が、「今回も、CP、ABCP、ABS、社債等、基本的には企業債務に絡むオペ の積極化が検討されることになろう」と言う。日銀は、銀行保有株式の買取りの際、トリ プルB格以上の企業の株式を対象としていることから、今回決定されるとみられる措置でも、「適格基準の緩和が最もあり得る対応」と見る。
<決定でも市場へのインパクトは大きくない> ただ、こうした措置の決定がなされたにせよ、その市場へのインパクトは大きく ないであろう。日銀の企業金融支援は、信用リスクの縮小をもたらすが、「ハード ランディング型の企業改革には逆行する」。海外投資家は、日銀による企業金融支 援措置を更なる先送りのサインと受取る可能性が高く、「株価に対する支援材料と しての迫力には欠ける」とみられるからである。


▼18日のポイント@/欧州投資家は、現状の先送りモードに極端な嫌悪感
UBSウォ−バ−グ証券会社・経済調査部チ−フエコノミストの白川浩道さんは今日のポイントとして、@欧州投資家の日本観:極端なハードランディング路線に、A日銀:企業金融支援に、の2点を挙げる。
<現状では、外国人投資家が益々日本を見放す恐れ> 先週1週間、白川さんは欧州の機関投資家30社程度(全て株式サイド)を訪問し、日本の実 体経済・政策動向について情報提供、意見交換を行った。結論から言えば、「多く の投資家が、政府によるハードランディング路線を切望しており、現状の先送り モードに極端なまでに嫌悪感を示していた」と語る。現状の政府の政策運営では、外国人投資家が益々日本を見放す可能性が高いと言わざるを得ないと言う。ポイントを指摘する と以下のとおり(ほぼ原文通り)ーー。
<欧州投資家の日本観:6つのポイント>
 (1)「日本経済が再生する道は、不良企業の整理・淘汰以外になく、安易な産業構造改革先送りは認められない」という投資家の認識が一段と強まっていた。投資 家の多くは、「不良企業の淘汰は、資源配分の効率化、生産性の向上、供給過剰 の是正によるデフレ圧力の低下」、といった様々なプラス面をもたらすものであ り、「短期的な景気スローダウンはさほど問題ではない」、との声が主流であっ た。
 (2)竹中チームへの期待感は極端に低下していた。多くの投資家は、産業再生機構が同チームと離れたところで、政治家・官僚主導の下で運営されることに嫌悪感を抱いていた。
 (3)「不良企業の整理・淘汰の過程で、一部の銀行が一時的に実質国有化されるの はやむをえない」との見方が支配的であった。また、「銀行が実質国有化されれ ば、納税者からの圧力で不良債権処理が一段と進む」と考えている投資家が圧倒 的に多かった。
 (4)デフレ対策としての需要政策には興味を示さない投資家が多かった。つまり、 「日本における最も効果的なデフレ対策は供給過剰の是正であり、財政・金融政 策にデフレ対策を求めることは困難」との見方が有力であった。その意味では、 「数兆円の補正予算や日銀による輪番オペの追加拡大」といった、これまでの延 長線上での政策措置については、それに興味を示す投資家はほとんどいなかった 。従って、財政 金融政策に関して言えば、よほど大胆な政策が実行されない限 り、欧州投資家が反応する可能性は低いとみられる。
 (5)こうした中で、当社が展開した、ベースマネー伸び率ターゲットやマイナス金利論は、さすがに多くの投資家の目に新鮮に映ったようである。ただ、それでも 、「金融リフレは不良企業の整理・淘汰に劣る」との見方が大勢であった。
 (6)要するに、欧州投資家は、「極端なまでにハードランディング路線を志向する状況にある」。大手過剰債務企業を整理・淘汰し銀行を実質国有化することこそ、日本経済再生の道、と考えている。財政・金融政策や景気循環は、多くの投資家の 視野にない。先送り型の政策運営を継続する限り、外人投資家は日本に対する興味そのものを失い、アジアの他国に投資対象をシフトさせていく可能性が高い、 との印象を持った。

▼株式相場/市場の関心は金融問題にはない
日経平均の終値が10月10日のバブル崩壊後安値(8439円)を下回った。だが、CSi代表・投資戦略研究家の千原詮(さとる)さんは、「相場水準に蓋然性を求めるのは議論の集中するところだが、現行水準から一段の下降波形成があるとしたら、心理的要因以外にどれほどの論理的裏付けがあるのだろうか」と疑問を呈す。脆弱な相場基盤に加え、最近の政策方向性から考えて「最後の下落局面であることは確か」だから、7000円台まで突っ込んだ方がその後の流れが良くなるという相場論的意見も肯ける。しかし、近年の日本株は基本的に需給、とくに外国人投資家動向(が反映する世界のファンダメンタルズ)によってしか動かない。だから、市場が求めているのは、マクロ経済政策是非を巡る吟味よりも、「現状の地合いに影響度の強い米国株の底打ちや買いシグナルの明確化だ」と考えている。
<外国人以外に、未踏の下降波を形成し得る投資主体はいない> つまり、「外国人投資家以外に、未踏の下降波を形成し得る投資主体はいないという認識が重要だろう」。6月から10月初めにかけての4000円幅の下落は外国人投資家の2度に亘る8週連続売り越しによるものだった。その間の外国人投資家売り越し額(差引)1兆5000億円のうち、最大の売り手が欧州投資家だった事実。またその後の欧州デフレ深刻化の去就を考えると、年末相場に欧州勢が再び日本株を売ってくる可能性もあり得るかもしれない。が、仮に外人売り局面が再現実化するとしても、不良債権処理策とか日本経済再生云々を材料視するだけで本質的な売り要因ではないと思う。重要なのは、「吟味よりもマクロ経済政策を実行することで日本株反騰に備えるべき」であり、反騰準備に向かう条件はグローバル・ファンダメンタルズ、とくに米国経済が立ち直るかどうかの見極めである」。日本株市場には両方を同時に消化する体力はない。
<米国株市場は底打ちから反騰の機会を窺っている> 米国経済は第3四半期に3.1%成長を記録したが、第4四半期は減速感が強まると言う見方が多い。その意味でも、11月6日の米FRBによるFF金利0.5%引き下げはサプライズだった。しかも前日5日の米中間選挙で共和党が上下両院で勝ったことを併せ考えると、FRBの決定は確かに、米株式市場に対してよりも、米経済ファンダメンタルズを維持しようと言う姿勢の表れだと言えよう。米国民はブッシュ大統領に、イラク攻撃へのOKサインだけでなく、減税など財政主導の経済政策を容認したからである。重要なのは、NYダウ77100ドル台の安値は来年第1四半期までの減速(足許第4半期より落ち込まないという意味で)を織り込んでいると思われることだ。とすれば、「米国株市場は底打ちから反騰の機会を窺っている」と見るべきではないだろうか。
<日本株は下落講釈よりもそろそろ上昇理由を考えるべき> 結局、現下の日本株市場の関心事は「金融問題にはないと思う」。金融問題は何れ相場再生を考える上で大きく立ちはだかると思うが、政策の流れで分かったことは、過去の帳尻を金融問題でケリをつけるという姿勢がみえたことだろう。つまり、バブル崩壊からデフレ深刻化に至る日本経済の失敗の責任を誰がとるのかという問題である。「官僚の腐敗表面化も中途半端で片がつき、ケツ拭くのは結局、金融機関と過剰債務企業ということなのだろう」。だから表と裏の二通りあると言われる金融再生プログラムは、間違いなく裏の竹中私案で実施されると思う。とすれば「日本株は下落講釈よりもそろそろ上昇理由を考えるべき」で、ボラティリティーの高い師走相場になることが望ましいと言う。

▼米国株/NASDAQ100は、真の大底の可能性もより高い
<ヨーロッパ発>Tanaka Currency Risk Management (CRM)社長の田中雅(ただし)さんは、NASDAQ100指数の見通しについて、次のようにコメントする−−。
10月足から長期買いシグナルが点灯し、長期強気転換した。さらに、10月は月間最高値水準にて引け、12カ月ぶりに高値引けリバーサル・キー・パターンとなった。10月買いシグナルの有効性であるが、11月に入り本レポートで追跡している全ての市場が、香港をも含めて、長期買いシグナル点灯中であり、信頼性は高い。唯一の例外は日本市場のみとなった。テクニヘッジの経験則によると、この手の長期買いシグナルが最安値バーから点灯すると、その後半年間は、相場は新安値には行かない。今回は長期移動平均線を下回って以来3度目の買いシグナルであり、真の大底の可能性もより高いと言える。(注:ナスダック100は、シカゴで先物が上場され、指数取引の流動性が最も高いナスダック100指数のオリジナル指数。通常のナスダック総合指数とは異なる。)

▼テクニカル分析/今週のマーケット相場予想ヘッドライン(11/18)
<ヨーロッパ発>Tanaka Currency Risk Management (CRM)社長の田中雅(ただし)さんの分析・・・。
TOPIX(東証平均株価)=長期反騰を始めたという兆候はまだない
米ニューヨーク・ダウ30=長期買いシグナル点灯中
米S&P500=長期強気転換中
米ナスダック100=長期買いシグナル点灯中
ハンセン指数=長期買いシグナル点灯
USドル/円相場=長期強気の観測も後退中
ユ−ロ/円相場=横ばいが定着中
日本国債相場=長期強気中
米国債相場=長期買いシグナル点灯中、長期天井形成中

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲2002年11月第4週▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

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