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答えは「匿名希望」氏に近いものになります。
http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/836.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 09 日 14:36:25:

(回答先: 日本はハナっから愚昧国としての協調を強いられてきている気がする、という悲哀 投稿者 ぷち熟女 日時 2003 年 3 月 08 日 20:01:12)


ぷち熟女さん、レスありがとうございます。


「勤勉で働き者の親(国民)を持った、世界のいじめられっ子か。嬉しくありませんねー。情けないですねー。」は、慧眼ですし、それに対する評価も今後どうしていくのかの重要な出発点になるものと思います。

「それにしても一体私どもはどうすればよろしいのでしょうね?あっしら様、どうされます?」について簡単にレスします。


戦後日本人は、自分や家族そして国民全体のために「勤勉で働き者」であろうとしてきました。
そして、現実にもそれが生活条件の向上につながっていきました。

45年から90年までという長期にわたって、戦後世界で与えられた条件で「勤勉で働き者」であれば生活が良くなるという意識が刷り込まれたわけです。

ですから、誰のために「勤勉で働き者」であったかを問い直すこともなく、バブル崩壊後も10数年にわたって、従来的価値観を捨てきれずにいます。
一方、政府や無能学者は、「勤勉で働き者」の存在価値を低め、「才覚を使ってお金でお金を稼ぐ者」の存在価値を高める政策を推し進めてきました。(これが、「小泉改革」の本質です)

日本人は、自分(家族)と所属企業のための「勤勉で働き者」であった時期から所属企業と米国(経済支配層)のための「勤勉で働き者」の時期を経て、国家を顧みない国際企業や世界経済支配層のための「勤勉で働き者」になっています。

高度成長期から80年代までの“成功体験”の残滓と悪くなったといえ相対的に“豊かな生活”という現実が、このような歴史的見直しを阻んでいます。


お読みになられていたかどうかわかりませんが、昨年夏から秋にかけて財務省官僚であることを公言していた「匿名希望」氏と数十回にわたってやり取りをしました。
彼はいわゆる“革新官僚”で確信犯的「経済崩壊待望論者」でした。

簡単に要約すると、国民多数が経済的に困窮すれば持論の政策を多数派が受け入れてくれるだろうという考えです。(逆に言えば、そうでもなければ、長い歴史過程のなかで醸成された価値観やメディアの力で正当化されている現状の経済政策は転換しないというものです)

私は、しなくてもいい苦労や不必要な災厄を経験することはないという思いでどうすればいいのかについていろいろな書き込みをしてきましたが、現実の歴史過程は、「匿名希望」氏が考えているかたちになると思っています。(国家の在り方や経済政策では「匿名希望」氏と異なる立場です)
そして、そのときに、書き込みをしてきた内容が少しでも参考になればと願って書いています。

今回の「対イスラム戦争」(世界最終戦争)は、イスラム世界に大災厄をもたらすのは当然としても、先進諸国にも「世界同時デフレ不況」という深刻な経済状況をもたらし、経済基盤が脆弱な発展途上国はそのあおりでより過酷な経済状況に陥ります。

「対イスラム戦争」(世界最終戦争)を“企画”した人たちは、「世界同時デフレ不況」が訪れるからこそその実行を急いだはずです。
彼ら(世界経済支配層)自体が、産業力を基礎とした「近代」が終焉を迎えていることを自覚しています。
産業力を基礎とした「近代」が行き詰まったことを認識しているがゆえに、産業力を基礎としない新しい「近代」をつくり上げようとしているのです。


米英(世界経済支配層)が「対イスラム戦争」(世界最終戦争)に勝利できないのは、第一義的にはムスリムの抵抗力によりますが、それとほぼ同等の要因が先進諸国国民の“反乱”だと考えています。

「対イスラム戦争」(世界最終戦争)と「世界同時デフレ不況」がシンクロするかたちで進んでいきます。
日本は他の先進諸国に較べるとまだ生活条件が恵まれていますが、欧州や米国は、70年代から現在の日本と同じ状況にあり、現時点でも日本よりもずっと過酷な生活条件に置かれています。
それが今後さらに悪化していくのですから、従来的な経済価値観や経済政策に疑義が投げかけられるようになるのは間違いなく、それが政治活動(投票や示威行動)に現れることになります。

この動きの高まりが、圧倒的多数の生存のために「勤勉で働き者」であらねばならない人たちと、自分のために「勤勉で働き者」であることを要求するごく少数の人たちとの間の「世界最終戦争」に変容していきます。

日本政府は、米英のイラク攻撃支持が、「世界の圧倒的多数の人々を自分のために「勤勉で働き者」であることを要求するごく少数の人たち」の側に日本国を立たせることになるという歴史認識をもって欲しいと思っています。


大きな犠牲を代償として限定的物欲が貪れるならそれでもいいと考えることもできます。そして、そのような価値観をとやかく言っても覆すことは困難です。(家族のこともありますしね)

大きな犠牲を代償にしても限定的物欲が貪れなくなり、ぎりぎりの生存維持だけが可能になるとか、国家の庇護で生存維持をはかることを疎ましく思われるようになれば、否応なく価値観が変わると思っています。

(それで価値観が変わらなければ、日本は、人が生活を営む場ではなくなります)

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