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(回答先: アメリカ型高度資本主義とは金持ち父さんが得をする世界 投稿者 日時 2003 年 2 月 28 日 13:06:16)
先祖代々からのストック（資産．人脈．その他モロモロ）保持者が『得（絶対的に有利）』をする社会です。つまり、持つものは更に豊かに、持たざるものは更に貧しくなる可能性が大きい社会です。持たざるものは、豊かになる機会すら減っていきます。
アメリカの例は『アメリカ経済の支配者．広瀬隆』に書かれています。１９世紀に財産を作った層と現代の大富豪ビル.ゲイツの比較を見ればそのケタ違いぶりがよくわかります。
日本の場合の分かりやすい例は、二世三世の世襲政治家や戦後の農地開放で土地をただ同然で貰った小作人たちです。
特に都市近郊の土地を貰った小作人たちは、今や大金持ちです。
『改訂版これからの首都圏農家の財産相続．船井財産ドック編1997』より抜粋
【ある首都圏JA組合員の平均財産総額は約16億円。このまま相続税が発生すると、平均5億円の相続税が掛かってくる】
と書かれています。
また『農協．立花隆.1984』では、町田市（東京都下ー都内では地価は安めの場所）南農協の農協独自のマンション宅地開発の話やが書かれています。その中にこのような話も出ています。下に抜粋を載せます。
【このマンション事業に参加している農民は、ほかに農民が個人で経営してる貸家．アパート．マンションがあり、全農民の7割りは不動産賃貸所得がある。
その総額は13億４千万円に達しており、ここの農家経常所得の６割を超えている。農協の計画では昭和６０年までに不動産経常所得を３０億円の大台に乗せたいと考えている。
（中略）忘れてもらいたくないことは、大部分の農民の土地は、戦後の農地開放で『耕す者にこそ所有の権利がある』との理由で、タダ同然の値段で手に入れたものであって、脱農業をはかり、『耕さざる者』となった農民には、この間の地価高騰による超過利潤が本来的に自己の所有に帰属するべきものだとは主張できないはずのものだ。】
このような観点から見たとき、ストックによる資産格差を考えさせられます。
また、日本のストック格差については下記の本が参考になります。
『新.階層消費の時代.．小沢雅子．1989』
『日本の経済格差．橘木俊詔．1998』
『不平等社会日本．佐藤俊樹．2000』
『機会不平等.斉藤貴男．2000』
『論争中流崩壊．中央公論編集部.2001』
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。