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ブッシュ外交は南部原理主義 (ニューズウィーク)
http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/192.html
投稿者 TORA 日時 2003 年 2 月 11 日 10:21:36:

ブッシュ外交は南部原理主義


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武力優先の一極主義を突き進む政策の背後に
大統領が生まれ育った南部特有の思想や宗教観がある
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マイケル・リンド(ニューアメリカ財団シニアフェロー)


 ジョージ・W・ブッシュ米大統領の外交政策は、父親のジョージ・ブッシュ元大統領やビル・クリントン前大統領が継承したアメリカ外交の国際主義から大きくはずれたものだ。同時多発テロ以前でさえ、ブッシュはいくつかの国際条約を拒否し、国連を無視し、NATO(North Atlantic Treaty Organization:北大西洋条約機構)の同盟国を軽んじていた。
 テロの後にはアメリカ単独で世界覇権をめざすという「ブッシュ・ドクトリン」を発表。中東和平の仲介役という長年の役割も放棄し、アリエル・シャロン首相によるイスラエルのパレスチナ占領政策をほぼ全面的に容認してきた。
 この劇的な政策転換をどう説明すればいいのか。ブッシュ政権のアメリカ至上主義は、どこから来たものなのか。その手がかりは、現在の共和党幹部の悩みのタネともいえるアメリカ南部にある。
 南部は中西部とともに、共和党の主要な支持基盤だ。外交政策を牛耳ってきた北東部出身の政治エリートはブッシュ・ドクトリンに腹を立てただろうが、「力による正義」やキリスト教原理主義の伝統が根強い南部では受けがいい。
 たとえ同盟国を軽視し、先制攻撃を正当化することになろうとも、圧倒的な軍事力を背景に世界を支配すべきだ――そんなアメリカ一極主義は、アメリカ国内でどうとらえられているだろうか。リベラルな北東部や西海岸ではとんでもない話だと思われているが、南部ではごく当たり前の発想だと受け止められているのだ。

力による正義を信じる

 南部の白人は、アメリカでも最も「戦争好き」の人々だ。リベラルな教養主義を軸とする大学が多い北東部に比べ、南部には私立の軍事学校が多い。南部出身の白人は昔から軍で活躍し、外交畑では目立たない存在だった。
 それは最近に限った話ではない。「(1798年の)フランスとのこぜりあいからベトナム戦争にいたるまで、南部の文化は目的や相手を問わず、アメリカが戦争をすることを熱烈に支持してきた」と、歴史家のデービッド・ハケット・フィッシャーは書いている。
 今年8月にギャラップ社が行った世論調査でも、中西部ではイラク攻撃を支持する人が47%、反対する人が44%とほぼ互角だったのに対し、南部では62%対34%と攻撃支持に大きく傾いていた。
 10月10日、米下院がイラクへの武力行使の権限を大統領に与える決議を採択したとき、民主党議員の大多数は反対票を投じた。その大勢に反して賛成票を投じたのは、主にテキサス州やアーカンソー州、フロリダ州やケンタッキー州といった南部選出の民主党議員だ。テネシー州選出の民主党議員にいたっては、全員が賛成票を投じた。
 「南部の農村か小さな町に住む高卒の白人」。ジャーナリストのジョン・ジュディスは、彼らの支持基盤をこう表現する。
 力による正義を信奉する南部の発想は、しばしば文民外交や国際機関への不信感と結びつく。歴史学者のジョセフ・フライは、著書『南部から世界を見る――南部とアメリカの外交関係 1789〜1973年』の中で、第2次大戦後すぐに「南部の人々は国連に幻滅し、アメリカの国益が問題になった場合は一貫して単独主義を支持してきた」と記した。

宗教的にイスラエル寄り

 比較的最近の事例もある。コソボでの国連平和維持活動に米軍が参加することの是非を問う世論調査で、参加を支持する割合が最も低かったのは、大学を卒業していない南部のアメリカ人だった。
 こうした単独主義や「力の正義」信奉とともに、南部の文化に深く根づいているのがキリスト教原理主義だ。もちろん南部の白人すべてが、この思想を掲げる宗教右派に属するわけではない。それでも、キリスト教原理主義の源泉は彼らに求めることができる。
 南部の宗教右派の人々は、宗教上の理由からイスラエルを強く支持している。アメリカの地理や歴史と同じかそれ以上に、「聖地」の知識に精通した人々も多い。
 ユダヤ系アメリカ人の大半は、宗教右派を嫌っている。しかし、メナヘム・ベギンやシャロンといったイスラエルの右派政治家たちは長年、宗教右派と親交を深めてきた。
 一方、宗教右派は82年のイスラエルのレバノン侵攻を支持し、オスロ合意に基づく中東和平交渉には反対。米政府がパレスチナ人との交渉を打ち切るよう訴えるとともに、ユダヤ人入植地の拡大を支持してきた。
 81年にイスラエルがイラクのオシラク原子炉を爆撃した際には、ベギン首相はロナルド・レーガン米大統領(いずれも当時)よりも先に、宗教右派のテレビ伝道師ジェリー・ファルウェルに電話した。「キリスト教徒の人々に爆撃の理由を説明したい」と、ベギンはファルウェルに言ったという。
 ファルウェルはイスラエル政府から自家用ジェット機を贈られた。やはり宗教右派の伝道師であるパット・ロバートソンも昨年、イスラエル政府から表彰された。
 98年にワシントンを訪れたイスラエルのベニヤミン・ネタニヤフ首相は、クリントンに会うより前に1000人以上のキリスト教原理主義者の前で講演を行っている。
 今年は、ヨルダン川西岸地区とガザ地区は古代に神がユダヤ人に与えたものだと信じるアメリカの宗教右派の人々が「入植地支援プログラム」を開始した。南部選出の保守派議員(原理主義的宗派に属するキリスト教徒が多い)は、アメリカ国内でいちばん熱心にイスラエルの極右勢力を支持している勢力の一つだ。
 4月にはトム・ディレイ共和党下院院内幹事が、西岸地区をキリスト教原理主義やユダヤ教右派の言い方で「ユダヤとサマリア」と呼び、この地域はイスラエルに帰属すると述べた。5月1日にはディック・アーミー共和党下院院内総務がニュース専門ケーブル局、MSNBCの番組に出演。「イスラエルが西岸地区全体を制圧できれば、私は満足だ」と語った。

大統領も「原理主義者」

 こうしたアメリカ南部の状況を知る者には、ブッシュの外交政策は意外でも何でもない。大統領自身も39歳のとき、著名な伝道師ビリー・グラハムに再洗礼を受け、原理主義的な宗派に改宗した。
 ブッシュはダーウィンの進化論を否定する「創造科学」の教育を支持している。ブッシュ自身の言葉によれば「進化をめぐる議論では、神が天地をどのように創造したかという問題がまだ決着していない」からだ。こんなブッシュの最も忠実な支持層は、南部に住む宗教右派の白人だ。
 外交政策の好みに特徴があるのは、何も南部に限った話ではない。中西部では長年、アメリカは国際問題にあまり首を突っ込むべきではないという孤立主義が支持されてきたし、国外の競合勢力に脅威を感じる北東部の工業地域では保護貿易が支持されてきた。
 そして南部出身の保守派が大統領の座にある今、自由貿易やイスラエルとの協調、積極的な軍事力の行使など、昔から南部で支持されてきた政策がアメリカの世界戦略の核になるのは当然だ。

ニューズウィーク日本版

2002年12月25日号 P.34

http://www.nwj.ne.jp/public/toppage/20021225articles/WA_bun.html

グレース・ハルセル 『核戦争を待望する人びと』 朝日選書

もうすぐこの世の終わりが来るという終末論を説く宗教はたくさんあります。しかし、自らの手で終末を作り出そうとした宗教はオーム真理教が最初でしょう。しかし、最後ではないかもしれません。

終末論はキリスト教の影響が強いようです。善と悪との勢力の最終戦争で世界は終わりになり、その時にキリストが再臨して、最後の審判が行われる。「核戦争を待望する人びと」には、このことを文字どおり信じる人が大勢いて、かなりの勢力を持っていることが述べられています。

神の定められたことの成りゆきでは、善であるアメリカとサタンに率いられた軍隊とが核兵器を駆使するハルマゲドンが避けられない。しかし、このことは歓迎すべきことである。なぜなら、キリストが再臨すれば自分たちは天上に引き上げられるからである。

そう信じている以上、彼らにとって地球はかけがえのない惑星ではありません。資源が枯渇しようと、環境が破壊されようと、もうすぐ人間の歴史が終わるわけですから。
アメリカでは、テレビ、ラジオで宗教放送がなされ、かなりの人気を集めています。そこでは多くの牧師がこのような教えを説いているそうです。
自分は特別な人間であり、選ばれた人間であると考えることは気持ちのいいことでしょう。しかし、

「友人や身内が地獄に堕ちても、彼らの苦しみは天国で生き延びた者たちの心を悩ませないことになっている」

と平然と語る人の、他者に対する徹底した無関心には恐怖を感じます。

聖書に書かれていることは一字一句正しいと信じている聖書根本主義の人たちが大勢いることは、日本人にはちょっと理解しがたいことです。彼らはアダムとイブの話やノアの箱船などは歴史的事実であると信じているのです。

岡崎勝世「聖書VS世界史」は、聖書に書かれていることを文字通りに信じていた中世の西洋人が、天地創造を紀元1年とするのだから、それははたして何年前の出来事だったかを真剣に研究したことを教てくれます。聖書の記述によると、神の天地創造は紀元前約四千年前のことだそうです。しかし、エジプトや中国の歴史はそれよりも古いですね。そこで悩むわけです。

聖書にしろ仏教の経典にしろ、自分の都合で勝手に解釈する場合が多いのです。書かれていることの真意は何なのかを問うていくことは、案外と難しいものなのです。

http://ww4.tiki.ne.jp/~enkoji/hon1.html

◆狂信的ブッシュ大統領は非常に危険人物だ。本当に核を用いた第三次世界大戦を始めかねない。以前はソ連という止め役がいたが、今は誰もアメリカを止められる国はない。キリスト教徒以外の国は滅ばされ、アメリカこそがノアの箱舟とする危険思想の持ち主だ。


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