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(回答先: Re: 投稿者 mina 日時 2003 年 3 月 18 日 00:29:28)
minaさん、こんばんわ。
>それはケインズが考えた、国際決済通貨バンコールのようなものでしょうか?
金本位制的な国際決済通貨から始まり、ある期間をおいてからその国際通貨が国民国家でも流通するようになると考えています。(その段階では金本位制ではなくなります)
国民国家で流通するようになるときには、各国の中央銀行は、“世界中央銀行”の支店的位置になっていると予測しています。
>しかし今の特権的体制をアメリカがみすみす譲り渡すとは思えません。
米国が特権的体制を維持したいと願うのなら、連邦債務をきちんと履行しなければなりません。
そのためには、経常収支を黒字化するか、ドルの垂れ流しが必要です。
昨年5千億ドルに達した経常収支を黒字化するためには、富裕層への大幅な増税や国民生活を大幅に切り詰めるかたちでの米国経済の“圧縮”が必要になります。
連邦政府が資産を保有しているわけではなく、米国人もしくは外国人が資産を保有し、連邦政府は債務を負っています。
富裕層が連邦政府の債務履行のために増税を受け入れると考えるのは夢想です。
ドルの垂れ流し(ドル紙幣の増刷)で債務を履行すれば、ドルの価値は徐々に低下し、ドル建て金融資産保有者は大きな痛手を受けることになります。昨今の世界経済状況に照らせば、ドル資産の一時的逃避場所もありません。
また、ドルの価値が下がれば、輸入依存構造になってしまっている米国経済では、経常収支の赤字圧力になります。
経済論理からは、軍事力で逃れることはできません。
ブッシュ政権の野放図な財政赤字拡大やそれをさらに拡大することになる富裕層向け大幅減税政策は、デフォルトを織り込んだ上での行動だと捉えています。
富裕層は、米国にしがみつく必要も義理もありません。
自分たちの貨幣的富がより増大するかたちを選択するものです。
富裕層の代表である世界経済支配層は、基本的に米国に住んでいるわけでもなく、米国から貨幣的富を吸い上げたり、貨幣的富の増大に米国(権力)を利用しているだけです。
彼らは、自分たちがより良くなるのなら、米国がどうなろうとしったことではありません。
彼らが、米国に特権的体制を捨てさせるのです。米国の政治的支配層は彼らの知的執事ですから、国民にそれを巧妙に納得させます。(大増税がいいか、デフォルトがいいかの択一を迫るなど。デフォルトした通貨が国際基軸通貨の地位を維持することはありません
米国は8000トンほどの金塊を保有していますから、過去の清算を意味するデフォルトをした上で、金本位制の新国際通貨に移行することはきわめて有利な条件を持っているといえます。
(それに較べて、米国債がほとんどで金塊は150トンしか保有していない日本は、一気に零落することになります)
>このような権力の移動には戦争は付き物ですが、やはりハルマゲドンですか?
権力の根源的保有者は何も変わりません。その出現形態が変わるだけの話です。
英国から米国へと覇権国家が変わっても、覇権国家の権力を根源的に保有している勢力が変わらなかったことと同じ変化です。
米国の宗教右派がもてあそんでいる“ハルマゲドン”待望論は、中東戦争(対イスラム戦争)を正当化する子供じみた仕掛けによるものです。