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危機にあるマネーセンターシステムの再興 ビジネス知識源:無料版
http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/1114.html
投稿者 てんさい(い) 日時 2003 年 3 月 15 日 20:13:46:

※友人、知人、同僚、部下、上司、取引先への転送は自由です。
<<あなたと、チームの、知識とスキルのブラッシュアップを>>

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        ビジネス知識源:無料版
    2003年3月11日号:Vol 140

    <危機にあるマネーセンターシステムの再興> 
            
 【良質な経営・IT・ビジネス・経済知識の提供を目標に】
     (読者数: 30,340名)
著者:Systems Research Ltd. chief consultant 吉田繁治
著者へのひとことメール⇒   yoshida@cool-knowledge.com
申込・解除・バックナンバー⇒ http://www.cool-knowledge.com
    ※120編余の無料版バックナンバーを掲載しています。

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こんにちは、吉田繁治です。3月になったというのに、寒い日が続い
ています。イラクでは、各家が、庭に防空シェルターを掘る。怖くな
いかという西側ジャーナリストの問いに、濃いまつげの、涼しげな目
をした少女が答えた。

「いつものことだから、もう慣れている・・・」

北朝鮮は、ミサイルを発射し、日本と韓国を威嚇する。日本では、日
経平均株価が、危機ラインを遙かに突破し、8000円を割った。
日本の株の下落は、海外勢の空売りに拠るものですね。海外勢には底
値買いの狙いがあることを忘れてはなりません。

91年の湾岸戦争は日本人の大部分にとって、縁のないように見えた
テレビゲームのような「劇場戦争(Theater War)」でした。

今回は違う。テロは、国家対国家という枠組みのものではない。潜伏
します。危機が市民生活の日常に偏在する。日本では、危機意識が薄
いようですが・・・

01年の9.11以降、国家が単位になって連合を組み、安全保障を
図り、その勢力図によって世界が構成されていたという20世紀まで
の認識に、変更を加える必要がでてきた。

事実は、いつも人間の認識の先に進みます。人間の認識は遅れます。

90年代以降の世界と、それ以前の世界を分かつ最大の新しい要素は、
どの国家も、金融当局もコントロールすることができない「グロー
バル資本主義(Global Capitalism)」だという仮説を私は持っていま
す。

今回は、物語風の記述にします。

※1日遅れの配信をお詫びします。
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 <Vol.140 危機にあるマネーセンターシステムの再興>

【目次】

 1.1日あたりの外国為替の取引高
 2.町内会の賭博場
 3.マネーセンターという賭博場の荒海に浮かんだ経済
 4.マネーセンター・システムの問題
 5.真の狙い

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■1. 1日あたりの外国為替の取引高

まずグローバルとは何か? 経済の中で「実物経済の影である金融の
部分」だけが先行し、マネーの数字が「思惑で」国境を越え、瞬時に
大量移動するように変わってしまった世界です。

金融だけが取引規模の巨大さで、グローバルになった。これを90年
代からグローバル「資本主義」と呼んでいます。つまりは、マネーの
商品化をグローバル資本主義と呼んでいるにすぎないことになります
ね。

資本はマネーです。実物の交換(貿易)はマネー取引の巨額さに比べ
ればわずかです。商品は総生産の10%から15%がグローバルに移
動しているにすぎない。金融は違います。巨額に、グローバルになっ
たのは、「金融」です。

世界の外国為替取引、つまり、各国の通貨を商品とする取引高は以下
の通りです。米ドルを中心に見ていきます。
(「円←→ユーロー」等の取引は省略します)

〔米ドル〕     〔1日の取引高〕     〔通貨〕
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〔米ドル〕←〔$1156億(13.8兆円)〕→〔ユーロー〕
〔米ドル〕←〔$ 809億( 9.7兆円)〕→〔日本円〕
〔米ドル〕←〔$ 279億( 3.3兆円)〕→〔英ポンド〕
〔米ドル〕←〔$ 179億( 2.1兆円)〕→〔スイスフラン〕
〔米ドル〕←〔$ 151億( 1.8兆円)〕→〔カナダドル〕
〔米ドル〕←〔$ 127億( 1.5兆円)〕→〔豪州ドル〕

以上の合計  $2701億(32.4兆円〕
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
           (2001年4月1日:BISでの集計)

以上の数字を見ても了解できる人は少ないでしょう。
これを、どう考えるか?

例えば<〔米ドル〕←〔$ 809億( 9.7兆円)〕→〔日本円〕>
の意味です。たった1日の、ドルと円の為替交換高です。
年間では、この360倍くらいでしょうか。

つまり、
<〔米ドル〕←〔$29.5兆(3540兆円)〕→〔日本円〕>

3560兆円は、日本のGDP(約500兆円)の7倍です。
日本の世界との貿易総額(実物経済)の70倍です。

実需である貿易に必要な通貨交換の、実に「70倍」の通貨取引があ
ります。これがグローバル資本主義、つまり、グローバル金融主義、
言い換えれば、信用取引のレバレッジ(てこ)を含んだ「グローバル
カジノ経済」の正体です。

(注)80年代以前は、こうした国民国家の間を瞬時にまたぐ、巨額
な資本移動はなかった。現在の100分の1程度の可愛い金額であった
と言われます。

▼例えれば、小泉家(日本)とブッシュ家(米国)の小切手交換ゲー

この構造をわかりやすく示せば、以下のようになります。

【貿易】
〔米国GDP=家族10人のブッシュ家の総年収が1000万円〕
〔日本GDP=家族4人の小泉家の総年収が    500万円〕

(1)小泉家はブッシュ家に1年間で16万円(15.7兆円:02年)
   分の商品を売って(対米輸出)、
(2)ブッシュ家からは7万円(7兆円:同年)分を買っている(対米
   輸入)

小泉家は、ブッシュ家以外の町内会の家(世界)には、36万円を売
り、35万円分を買っている。小泉家は世界から受け取った小切手と
の差額、10万円(貿易黒字)をブッシュ家の小切手(米ドル)で毎
年貯めています。

これは、毎年10万をブッシュ家に「追い貸し」しているのと同じこ
とです。追い貸しとは、返済を求めないで貸し続けることです。

【小切手の受け取り】
小泉家が、年50万円の輸出の代金として受け取るのは、ほぼ全部が、
ブッシュ家が発行する小切手($表示)です。町内会で、皆でブッ
シュ家が切る小切手を共通小切手として使おうという合意があるから
です。($基軸通貨)

受け取ったブッシュ家の小切手であるドルを、小泉さんは奥さん(金
融機関)に頼んで、小泉家の中で使われる円に交換しています。

▼為替取引への熱中

ところが、奥さん(金融機関)はブッシュ家との小切手の交換で、た
まに得られる利鞘稼ぎが好きな性格で、小泉家が発行する円と、ブッ
シュ家が発行するドルとを交換する為替取引のゲームに熱中している。

年収が500万円なのに、1年間の合計で3540万円分も、です。

他家もまったく同じ状況です。
町内会の集会所に、小切手交換場がある。

12年前までは、小泉家の奥さんも、そんなことはしなかったし、ブ
ッシュ家の奥さんも同じだった。ところが各家が発行する小切手の交
換レート(相対価値)はいつも変わるから、差益を狙う交換の賭けに
奥さん達が熱中してしまった。

小切手の売買は大きくなり、ついに各家庭の年収の7倍を超えるまで
になった。これは、「金融の横暴」ですね。
これが、今の資本主義の真の危機の原因です。

ラスベガスで500万円年収の7倍(3540万円)を賭ける奥さん
がいれば、損をしたとき世帯の経済はどうなるでしょうか? 

正常に働いていても、ある日突然おかしくなる。
これが通貨危機、株価危機、金融危機です。

18年前には(85年のプラザ合意で)町内の家が集まって、ブッシ
ュ家が赤字で大変な状態になったから、金額はそのままでも、ブッシ
ュ家が発行する小切手を半分の価値にまで切り下げようという合意が
できた。(ドル安への合意)

今は各家の談合(通貨当局の合意)で、為替レートや株価を動かすこ
とはできない。理由は、賭の総額が何十倍にも大きくなっているから
です。

ブッシュ家は基軸通貨の印鑑を預かっていて、$で表示された小切手
を、ほぼ無限に切る。今年は特に、赤字が大きくなった。

小泉家はブッシュ家が強力な武器を持っているので、もう50年間も、
護衛(日米安全保障条約)を頼んでいる。

生命の安全と財産の安全を、ブッシュ家に守ってもらっているという
ことがわかっているから小泉家としても強いことは言えず、ブッシュ
家が、町内会で言う発言に従って来た。

■2.町内会の賭博場

▼ヘッジファンド

小切手や預け金を顧客から預かり、(i)どの家(国や企業)に貸したら
儲かるか、(ii)どの家からマネー引きを上げるかというゲームを行い、
手数料を取っているのは、金融機関とヘッジファンドやデリバティ
ブという名前の賭けの組織です。

13年くらい前までは、小切手は各家の金庫に入っていて、商品の売
買に必要なときしか交換が行われなかった。

今は、小切手の交換だけが各家の年収の7倍、10倍になった。つま
り、町内(世界)の間の、商品売買高(貿易)の100倍くらいまで
の金額を取引するようになった。

▼レバレッジ

賭けの組織は、ネットワークで結ばれている。そこでレバレッジ(テ
コ)という仕組みの信用貸しで、元本の何倍、何十倍の取引をするよ
うに肥大しています。

信用取引を使えば、1万円でも10万円分の取引ができる。ここに、
デリバティブという、リスクを確率計算した保険の仕組みも組み込ま
れています。信用取引の仕組みが、人間の欲望に火をつける。

1日1円の為替交換レートの変動は、1万円を賭けたときは100円
の損得にしかならない。しかし10万円では1000円の損や利益に
なる。

手持ちの元本が1万円で、信用で借りて10万円の取引を行えば、1
円の変動で1000円、つまり10%の利益や損になる。しかも元本
すらほぼ全部が預かり金です。手持ち金ゼロでのラスベガス。

これが1%だけ変動したときのたった1日での損得です。年率に換算
すれば10%×365倍=3650%、元本の36.5倍になる。こ
れでは、まるでルーレットの倍率ですね。

この信用貸し(レバレッジ)と保険(デリバティブ)を張ったカジノ
は、米国が、80年代中期からグローバル金融の手段として考案した
ものです。

皆はこれに目が眩んでいる。為替取引をしても町内会(世界)が豊か
になるわけではない。ブッシュ家の得はそっくり小泉家の損になりま
す。逆も同じです。

金融資本は、マネーそのものの持ち手ではない。そうではなく(銀行
のように)マネーを預かって、取引の手数料と投資、投機の利益を稼
ぎます。これが、マネーセンターという仕組みです。

だれが考えても、こんなことがいつまでも続くわけがないと思うはず
です。しかし、これが、経済の底にある国際金融の現実です。続くわ
けがないことが続いている。
だから時折、異常な手段が必要になる。

自分のお金を賭けているのではない。信用で預かったお金を賭け、手
数料を稼いでいる。見込み違いで、破綻すればお手上げになるだけで
す。

■3.マネーセンターという賭博場の荒海に浮かんだ経済

賭博場に出入りしなければいいではないか?
その方法もある。これを「資本移動の規制」と言います。

しかし町内会の世論は、もう20年以上も前から「資本の自由化」に
なっている。世界が資本取引の自由化を規制すれば、最初に借金生活
のブッシュ家は、財政が破綻し潰れますね。だから米国は資本自由化
の推進者です。

「自由」という言葉は、反論を許しにくいのです。
資本の自由な動きに、金融資本の利益がある。

▼繰り返す通貨危機

そのため弱いところから、およそ2年毎のサイクルで通貨危機や、バ
ブル崩壊、マネーの引き揚げが起こるような経済になってしまった。

各地の賭博場が、「マネーセンター(金融センター)」という名前の取
引所、交換所になっている。そこを通さないと大きな資本の導入や取
引ができない。

NY、ロンドン、フランクフルト、チューリヒ、東京、シンガポール、
香港、上海などの金融センターは、投資と投機を通じ、世界へのマ
ネーの再配分をする。預かったマネーは画面のデジタル数字です。瞬
時に動きます。

資本(=マネー)がうまく配分されれば、世界は効率的に幸せになる。
人間の知恵を使えば、最後は必ずうまく、資本を配分することがで
きるだろうという仮定で、世界は「資本自由化」に向かった。

しかし投資も投機も、資本の引き揚げも、必ず行き過ぎが起こる。金
融倫理の傷害や、会計の不正は日常茶飯事です。通貨危機は東南アジ
ア、ロシア、中南米で大規模に起こった。

(注)そして2003年3月の今は、日本です。しかし日本は、悲観
的に見られすぎています。つまり、逆危機です。この表現で意味する
ところはおわかりでしょう。

■4.マネーセンター・システムの問題

賭博場で有名だったディーラーは、本人自身がこう言っています。

<われわれは、所詮は、グローバル資本主義システムの一員であり、
このシステムの特徴は自由貿易だけではなく、もっと具体的には資本
の自由移動の世界にある。>

<このシステムは、まことに都合がよくできており、グローバルな金
融市場の急成長を促してきた。それは巨大な循環システムにも例える
ことができる。>

確かにうまく働けばまことに都合がいい。
アジアの工業化は、グローバル金融システムの成果です。

【金融センター】

焦点は、以下です。
<まず、資本を「金融センター」に吸い上げ、ついで、それを周辺各
地に融資や証券投資といった直接的な形か、多国籍企業を通じる間接
的な形のいずれかで、注入していくからである。>

<グローバル資本主義システム崩壊の理由となる主原因は、国際通貨
当局に、全体を束ねる能力が明らかに欠けていることである>
 (以上の<>はジョージ・ソロス『グローバル資本主義の危機』)

そう言って、通貨当局に立ち向かったのが、ジョージ・ソロスでした
ね。

レバレッジ(てこ)の仕組みは、「わずかな利益の見込みの差」を、
何十倍もの利益の差に転じることができます。

見込みがはずれれば、巨額の損失になります。だれかが巨額に損をす
ればば、プレーヤー相互の貸借関係のチェーン(連鎖)で関係者が一
度に共倒れになる仕組みです。ロシア危機のLTCMの時がそうだっ
た。

始末が悪いのは、預かり金と賭の金額が大きいため、ある日急に、大
移動による危機が起こることです。これは、国家経済の単位での危機
になる。

今のところ、巨額資本の自由な動きを規制しようという世論はない。
勇気あるマハティールがマレーシア通貨危機の時、声をあげましたが。

(将来的には真の意味での、長期投資を行う世界銀行が必要です。私
は変動相場制は破綻していると判断しています。アジアではアジア銀
行が必要です。これに反対するのは今のマネーセンターです)

バブルも逆バブルも、経済的には根拠薄弱な理由で、言い換えれば集
団心理で、歪みの臨界点に達すると、定期的に起こることが組み込ま
れた世界になったということを認識しておかなければならないのです。

美人投票の集団心理で、注入される資本がどんどん増えればバブルが
起こり、逃げれば数日で企業は倒産し、国家そのものも財政破綻する。
今は、そんな危険な世界になっているのです。

美人投票に勝つには、自分が美人と思う人ではなく、多数が美人とお
もうであろう人を最初に推定し、あらかじめ投票しておくことが必要
ですね。後で投票しても、利益は得られない。利益が得らればすぐ逃
げる。これが投機の本質です。

本当は、7年サイクルくらいでゆっくり変化する実体経済と産業の先
行きが見えなくなった原因も、実はこの、短期の利ざやを狙って、資
本を動かす今のマネーセンターのシステムに、本質的な欠陥があるか
らです。

■5.真の狙い

ブッシュ政権の現在の戦略は4色、

(1)ネオ・コンサーバティブ(新保守派)の軍事的な覇権戦略
(2)資源戦略
(3)キリスト教原理主義
(4)米国民主主義の原理主義がミックスされた玉虫色のものです。

 見る角度と視点によって、色を変えます。

 しかし背景は一色です。

90年代末にIT戦略で米国に集めた世界の資本を、今度は、軍事的
な覇権戦略をベースにして、再度、NYマネーセンターに集めること
を狙いにした集団が、うごめいています。

米英資本の明白な狙いは、

(1)世界の資源の支配、
(2)日本の金融機関の支配、
(3)ユーローの浮上を押さえることでしょう。

日本では、国の予算にたかる族議員と業界、特殊法人が問題でした。
米国は、もっとスケールが大きく、世界の富の制圧や世界の取引に絡
むことを狙います。

▼なぜイラク?

米国の狙いが資源にあることは明らかになってきています。
しかし以下のことは、まだ示されていないように思えます。

なぜイラクか? 現在、イラクの原油埋蔵量は1500億バーレル
(世界の15%)と言われています。しかし一説では、未開発を含めれば
その3倍の4500億バーレルです。(1バーレル=159リットル)

これはサウジアラビラの埋蔵量の約2倍です。4500億バーレル分
の原油は、仮に原油価格が$25でも、総埋蔵量では11.3兆ドル
(1356兆円)で、米国の1年分の国民総所得以上に匹敵します。

イラクは外見は貧しい。お好み焼きのソースの原料になるナツメが主
産物。しかし、砂漠の地下は宝の山です。

【世界最低の産油コスト】
イラクの特徴は、超貧困国であるための、産油コストの世界1の安さ
です。1バーレルの産油コストは、$8。イラクが世界に自由に原油
輸出ができるなら、1バーレルあたりで25−8=$17の利益にな
る。(湾岸戦争以後は、経済封鎖状態)

ここが他の産油国と違う点です。国民所得が高くなると産油コストは
上がる。低賃金のイラクには、利益の機会が大きい。

今のところ、イラクの産油は国営であり結局はサダム・フセインが支
配しています。サダム・フセインは個人で年収2兆円で、世界の富豪
番付の1位と見られていた時期がありました。

その金は、海外の銀行に預けられています。フランスへの預けが一番
多いということも明らかになっています。フランスのシラクが何らか
の取引がない限り、イラク開戦に反対する理由の一部は、ここでしょ
う。

フセインがいるまま、経済封鎖を解かなければならない時期になれば、
膨大な原油利益を使い、核を含む大量破壊兵器の導入・開発に向か
うことは確定しているでしょう。

そうなると、米国経済もマネーセンターもフセインとアラブに振り回
される。これは許すことができない。そう考えています。そして核で
突出している今が、米国にとってチャンスだと考えている集団がいま
す。

▼経済防衛のための戦争

この集団は、攻撃されたあとの防衛ではなく「先制攻撃」が必要だと
する。そして、経済の防衛のために戦争ができるという論理を、すで
に02年9月のブッシュ・ドクトリンを使い、表明しています。

2000年春以降、破綻に向かいつつあるNY中心の「マネーセンタ
ー・システム」を再興しようというのが、真の狙いでしょう。

米国は、日本が90年代から今まで経験しているような金融バブルの
崩壊を、絶対に招きたくないと思っています。日本の資本は、多くが
米国に逃げたのですが、米国からはユーローに逃げようとしています。
そうすると、本当の金融の戦いは、英米連合と、ユーローの欧州大
陸ということになる。

日本は、金融バブルでは、米国より10年先輩ですね。
立ち直りも、米国より10年は早いことになりますが。
なぜなら日本は、海外からの逃げ足の速い借金が少ないからです。

果たして、米国のある集団の狙いのようにうまくいくかどうか・・・

see you next week!!

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■2月から3月初旬はビジネスと仕事の突破口として、<小さく考え
よ>という方法を、本格的な内容でとりあげています。権限と手続き
(procedure)ではなく、原則(principles)による現場主義の仕事の
手法です。申込月の既発行分は、その月の全部を読むことができます

(1)会員登録で支払方法とパスワードを決めたあと、(2)受付メ
ールが送ってきて、(3)その後、購読誌の登録です。

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■先週のビジネス知識源プレミアムの目次と要約

    <Vol.85成功原理:小さく考えよ(4)>
       成果を上げる部門経営の方法

【目次】

 【要約】
 1.部門経営とは?
 2.日本型ビッグストアの経営での誤り
 3.成果を上げる新しい部門経営の原理と方法
 4.作業システム作りと部門経営
 5.部門経営における予備概念の混乱を正す
 6.今までの本部と店舗の権限と責任の前提
 7.個々の店舗の品揃え
 8.手続き主義と成果主義の戦い
 9.ウォルマートの方法

【要約】
小売業経営の方法は、売り場を小さく分け、「店舗の中の店舗」の経
営者を置く部門経営である。日本型ビッグストアは、部門経営の方法
を実践できていない。

小売業のこれからの方向は、比較優位の方法のみではなく、価値提供
の小売業。コンビニエンス・ストアは比較優位ではなく、価値提供を
追求した小売業と見るのが正しい。

ウォルマートは日本型コンビニエンス・ストアの情報システムと経営
方法を学習し、大型の売り場で実践した企業である。

個々の店舗の品揃えと品目改廃を含む単品作業を、本部バイヤーが決
めるのは、実務的には不可能であり、結果は完全作業にならない。こ
こが、日本のチェーンストアの問題である。

本部権限と手続き主義の経営ではなく、成果主義の経営を実行すべき
である。ウォルマートは、階層的な組織の手続き主義を排し、原則に
よる経営を行った。その時、組織の中核として浮上したのが、売り場
の部門マネジャー、つまり「店舗の中の店舗」の経営者である。

ウォルマートの本部組織は、店舗の部門マネジャーをサポートするた
めの組織であり、経営とは、部門経営の実行であるとした。ここがウ
ォルマートの経営の、成功の鍵である。

<本部は命令や通達の代わりに、現場に情報と知識を与える>

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【案内1】
3月1日に発売の『販売革新3号』には「部門経営」を、『商業界4
月号』には「小さく考えよ」を引き続き寄稿しています。

【案内2】
有料版のメールマガジンで昨年11月に、数回にわたりとりあげた『
Data Warehousing, Using Wal-Mart Model』が、翔泳社から2月14
日に翻訳・出版されています。

知識作業のデジタル化で、話題になるべき内容があります。価格は
2500円。アマゾンで買えるでしょう。検索は「ウォルマートに学ぶデー
タ・ウェアハウジング」です。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798103233/ref=sr_aps_b_/250-4226061-4565802

▼WEBで、他の考察を体系的に
http://www.cool-knowledge.com
送ったマガジンを含め、後日、修正と付加等を加え掲載

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