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世界支配層の“お仲間”だと見ているフセイン大統領には、『フセイン大統領:最終的には査察を受け入れてください』( http://www.asyura.com/sora/bd15/msg/391.html )という架空の呼びかけを行った。
イラク政権の対応を受け止めた世界の人々やまっとうな国家の意思表示だとは言え、イラク政権の政治性と外交能力が、「米英の孤立化」という現状を招来したと考えている。
イラク政権が、UNMOVICの受け入れを拒んだり、フリーな査察を認めなかったならば、安保理議決に支えられたイラク攻撃が既に始まっていただろう。
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フセイン大統領閣下、デッドラインに向けて刻々と進む時間のなか様々な思いをめぐらせていることでしょう。
25万を超える兵力を動員した米国ブッシュ政権が安保理決議のありなしでイラクへの侵略の是非を判断するわけもなく、まもなくイラク攻撃に踏み切るに違いないとお考えでしょう。
UNMOVIC受け入れと自由な査察を認めるという賢明な判断が、米国の軍事行動に対して、世界で1000万人を超えるという未曾有の反戦デモを呼び起こしました。
開戦に先だつかたちでのそのような反対運動は史上初の出来事です。
閣下自身も予測されていることだとは思いますが、この12年のあいだに無力化されたイラク国軍で米軍に対抗することはできません。
お気づきでしょうが、「湾岸戦争」は、イラクを悪魔視しイラクの無力化を進めるために企図され、それゆえ、あのようなかたちで中断されたのです。
米英は、既に防空施設の破壊を繰り返しており、アルサムードの解体も実現させました。
貴国が保有していると噂されているノンパッシブ型レーダーがあり高精度の対空ミサイルがあるとしても、数機の米軍機を撃墜できるだけのことで、大量の巡航ミサイルを用意している米軍の空爆に対しては焼け石に水です。
陸上戦力についても限定数の旧式戦車しかなく、空陸連携で攻撃してくる米軍にはネズミが象を噛むような反撃力しか期待できません。
今回のイラク侵略で生じる犠牲を最小限にとどめ米英の所業を“悪魔のもの”とするためには、正規戦に対抗しないことが要請されます。
だからと言って、ただ手を拱いてやられるがままでは意味がありません。
まず、イラクが「非武装国家」であることを国際社会に宣言してください。
そして、実際にも、国軍を解体し、防衛施設を破壊してください。
「非武装国家」の宣言は、米軍の攻撃開始前に行われれなければ意味がないので時間を争います。
近代日本の“美学”として、「潔く散る」とか「一矢を報いる」という考えがありますが、それは個人としては美となることがあるとしても、国家にはあてはまらない愚かな選択です。
このようなことを提言するからといって、別に侵略者を放置しろと言っているわけではありません。
侵略者は、国家の威信をかけて排除もしくは拘束しなければなりません。
侵略者を打ち負かす手段を国軍の軍事力に求められないとしたら、別の手立てを考える必要があります。
解体した国軍は、警察力として再編成します。武装は、小銃や拳銃で十分です。
既にやられているようですが、国民にも小銃や拳銃を配給してください。
このような「非武装国家」になったイラクに対して激しい空爆を加える国や軍隊があるとしたら、それらは“悪魔”ということになります。
“悪魔”はいるようですから、現実にも対抗力を放棄したイラクに激しい空爆が加えられるかもしれません。
悲しく許しがたいことですが、図抜けた攻撃能力を保有している国に限定的な対抗力を行使しても、結果は変わりません。ただ、数機の航空機を撃墜した数十人の敵を殺したという自己満足が得られるだけです。
しかし、ここ数ヶ月間の世界の動きを見ておわかりのように、世界の人々はきちんと現実を見て正しい判断をしています。
そのような空爆を行った国に対しては、世界中の人々から猛烈な抗議と怒りが向けられることになります。
そして、警察力による持久戦になったときに依存しなければならない周辺諸国のムスリムも、より積極的な支援と協力を行うはずです。
さらには、世論を支えとしている米国国民の意識も、とんでもないことを行っていると考え、ブッシュ政権への支持が大きく揺らぐことになります。
閣下は、イランイスラム革命後に自主的判断と米英の唆しに応じてイランに先制攻撃を仕掛けました。そして、90年には米国の意図を読み間違ってクウェートに侵攻する決定を下しました。(クウェートに関する歴史的いきさつは理解しているつもりですが)
現在のイラクの苦境は、閣下の責と米英の責がフィフティフィフティだと考えています。
閣下が意識的な“エージェント”ではないのなら、既に、米英支配層の想像を超えたエグサを実感していることと存じます。
閣下がただ誤った政治的判断をしただけの愚かな統治者であるのなら、米国の攻撃が始まる前に、イラクの「非武装国家」を宣言しその手続きを実行してください。
そのときには、コーランに書かれているように、慈悲深く慈愛に満ちた神が閣下の罪をお許しになるはずです。
米軍を撃退する能力を保有していない国軍を動員して対抗する愚に走ったときには、閣下のことを「第2のヒトラー」として心底から軽蔑し、閣下が最後の日にゲヘナに送られることを確信します。
失礼な表現を多々使い怒りのこととは思いますが、悠長に構えていられる段階ではないと考えていますので、直截な呼びかけにさせていただいたことをご理解ください。