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[主張]人間の心、民族の心が分からない者に未来はない 米国は読み誤った。
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人間の心、民族の心が分からない者に未来はない
■米国の衝撃
韓国の大統領選挙で民主党のロ・ムヒョン候補が当選しました。米国の政府関係者は、選挙後、「どちらに当選してほしかったかは言うまでもない」とコメントしていましたが、ロ・ムヒョン候補の勝利に米国は、とまどいを隠せないようです。
この選挙の重要な焦点の一つは、共和国との関係を維持するのか、それとも切るのかということにありました。
朝鮮民主主義人民共和国「悪の枢軸」と決めつけ、「核の先制攻撃も辞さない」とまで言い放って共和国圧殺戦争をやろうとしている米国ブッシュ政権にとっては、共和国との関係維持を公約するロ候補の当選は何としても阻止しなければならないものとしてありました。
米国は、そのために数十名の要員を韓国に送り込み、さまざまな工作を行なったようです。ケリ−国務省次官補が「北朝鮮は核開発していると認めた」というウソのリークを流したりイエメン沖のミサイル輸出船臨検事件など、ロ候補にとって逆風とされる出来事が続きました。そして、選挙協力を約束していたジョン・モンジュン氏の投票日前夜の突然の約束破棄宣告など・・・。
それにもかかわらず、ロ・ムヒョン氏が当選したことは、「反米嫌米とまで呼ばれた人物の当選はブッシュ政権にとって衝撃的な事件だ」(ワシントン大学のヤン・C・キム名誉教授)というものであったことは確かなようです。
■読み誤り
米国は読み誤ったと思います。
二人の女子中学生を装甲車でひき殺した米兵を無罪にしたのも、それで乗り切れると思ったからでしょう。しかし、それは誤算でした。14日には全国60ヵ所で抗議集会が開かれ、ソウルで行なわれた集会には、若者主体の5万もの人が集まりました。ローソクを手に追悼の涙を流し、星条旗を切り裂き「ブッシュは謝罪しろ」と叫ぶ、そこには、同胞を殺された怒り、悲しみが渦巻いていました。
その根底には、80年の光州事件以来の反米感情の高まりがあります。それは、共和国を「悪の枢軸」呼ばわりするブッシュの横暴で危険な言動への批判やワールドカップでも見られた反米感情、アジア大会での北の応援団への歓迎ぶりへとつながってきました。
そうした中、「北の脅威」をでっちあげても、それほど効果がなかったようです。朝米間で戦争が起きれば、朝鮮全土が壊滅的な被害を受けるようになるのは明らかです。米国が「悪の枢軸」と決めつけ戦争企図を隠さない状況では、南の人々にとって「北の脅威」よりも、そうした米国の態度の方が問題でした。
ジョン・モンジュン氏の不支持表明も逆効果だったようです。若者たちは、それを人としてやってはならない裏切り行為と見、米国の圧力に屈した反民族的行為と感じたようです。彼らは、その怒りと危機意識をバネにインターネットを使い夜を撤して投票への呼びかけを行なったといいます。
米国が読み誤ったのは、人間の心、民族の心が分からないからだと思います。「市場原理主義」を信奉し人間を利己的な存在だと見る彼らは、仲間を愛し助け合って生きたいという人間の心が分からないし、人間の基本集団であり運命共同体である民族を愛しその自主性を何よりも貴重にする心が分からず、人間は謀略と情報操作でいくらでも繰ることができると考えています。米国内でひどくなるファッショ的強権や情報操作・謀略手法。対外的にも、そうした手法による独善的な単独主義がそれをよく現しています。
そして、それゆえに米国の政策は世界の痛烈な批判にさらされており、その政策は行き詰まりを見せています。人間の心、民族の心が分からない者に未来はないと思います。
■共和国の「超強硬」の秘密
そうした彼らは朝鮮民主主義人民共和に対しても理解できないようです。
共和国は今、困難な中にあって、すべてに軍事を優先させる先軍政治を行なって米国の圧殺策動に対処しています。それは、いかに強大な敵であろうと、いかなる状況にあろうと民族の自主権を守りぬくということであり、決して昔のような植民地奴隷にはならないという決意の現われです。
しかし、米国はこれが分からず、戸惑い打つ手に困っています。
日本の共和国に対する無理解はさらにひどいものがあると思います。
米国に従属しても経済的にやっていければいいとして、生きてきた日本は、共和国が民族の自主権を命をかけて守ろうとしていることが理解できず、何か経済的な見返りを引き出すための「瀬戸際外交」だとしかとらえられず、いずれ屈伏するだろうと考え、日朝交渉もそのような考えでやっている模様です。
5人の拉致被害者の問題でも、約束を破り、家族離散の苦痛を強いてまで共和国への圧力の手段にしようとしています。
そして、米国発の情報にxっています。ケリーのウソ情報に踊り、ミサイル輸出船臨検事件でもミサイル輸出は国際法違反でも何でもないのに、船にはミサイルが「隠されていた」とまるで悪事を働いていたかのように報道し、公海上で武力的な臨検を行なわせた米国の非法行為は見ようともしませんでした。
原子力発電所建設再開が表明され、監視カメラの撤去、査察員の退去などが行なわれるや、まるで核兵器開発に着手したかのように騒ぎ、米国が懲罰を下すのを期待するかのような態度でいます。 こうして、米国が日本における共和国への敵対感情を増幅利用して、日本を新たな朝鮮戦争に引き込み、アジア支配の手先にしようとする破滅の道に自ら踏み込んでいるのではないでしょうか。
■運命を米国に委ねないことから
2002年を表すキーワードは「混乱」でした。米国式市場原理を導入し、そのための「構造改革」によって、経済が破壊され人間の関係がますます利己的な関係になり、日本という民族、国家が崩壊の兆しを示してもそれを正す理念もなく、今だに米国についていくだけの日本。これをどうすればいいのか。
韓国大統領選で「太陽政策」を継続することについて、ロ・ムヒョン候補は次のように言っていました。「『太陽政策」をやめて、共和国との関係を切れば、戦争の危険性が高まったときに、韓国は自分の運命を米国に委ねるしかなくなる。果たしてそれでいいのだろうか」と。
この主張が大きな力をもったようです。米国が「北の脅威」を強調しても、リ・ヘチャン氏がそれに歩調を合わせ「太陽政策」を攻撃しても、それがむしろ逆効果になったのは、こうした民族自主の意識の高まりがあったからではないでしょうか。
韓国の大統領選では、世代間の違いも浮き彫りになりました。若い世代は、インターネットを駆使し、韓国版「勝手連」を作り、積極的に運動を展開していきました。日本でも若い世代が既成の価値観にとらわれず、日本の運命を自分が決めるという当然のことから出発していけば、「混乱」の中から、新しいものを作り出していくことができるのではないでしょうか。
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