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日経の「やさしい経済学」でヴェブレンが紹介されています。著者は宇沢弘文東大名誉教授。
ヴェブレンは有名なわりには訳本や解説書が無いんだよね。原書を当たるくらいの能力と、
時間があればいいんだけどもなかなかそうもいかない。騒げば書いてくれるかな、といった
期待もあったわけですが、そんななかで2000年11月『ヴェブレン(宇沢弘文著、岩波書店)』
が出版されています。
ヴェブレンは19世紀末から20世紀初頭にかけてのアメリカの経済学者。代表作はなんとい
っても『有閑階級の理論』、ベストセラーだったそうです。これは何かの本で読んだのですが
その、ヴェブレンが再評価されることになったには、ベトナム戦争(60年代末)当時、つま
り戦後バブルの弾けたアメリカで、あらゆる職業やイシュタタブリッシュメントが攻撃され
ることになった。その理論武装として『有閑階級の理論』は重宝されたのだそうです。
結果として、唯一バッシングを免れた職業は”製作者本能”を持つとされた技術者。なにか
今の日本の状況と酷似してると思いますよね。なんせ今叩かれてないのはノーベル賞の田中
さんだけといった恐ろしい国に日本はなってしまいました。
この話にはオチがあってその後どうなったか。ありとあらゆる職業の人が技術者を名乗り始
めた。どんな職業にも技術的な側面はあるわけですから、言い張って言えないことでもない。
その結果「技術者はもうたくさんだ」という風潮が広がってブームは終わりを告げたのだそ
うですが、でも、そんな時代に多感な少年時代をおくったのがビル・ゲイツだったりするわけ
ですから、やっぱ日本も一度はそういう経験しない再生しないよ。
スースタイン・ヴェブレンに御注目を。