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日本は、この狭い国土に1億2千万もの人々が住んでいる。
この人々がそれなりの生き甲斐を感じて行ける日本らしい国でありつづける必要がある。
少数の勝ち組みと大半の負け組みから成る格差と差別のどこぞの国のようになるのはまっぴらである。
海外に住んだ事のある人は改めて四季のある日本の自然の美しさと人々の間に生まれる気遣いややさしさに
気づく事が多いらしい。 だが、打ち続く不況のおかげで日本も随分と住みにくい国になっているのも事実であろう。
何よりも経済を立て直すことが先決だろう。生活の土台が崩れたままでは他の何一つ手を付けることはできないのだから。
無責任な評論家は言う。「製造業の時代は終わった。これからは知識・情報・ソフトがものを言う。特許や金融サービス
や通信ネットワークやバイオ・ナノテクなどの新技術で食える国に日本は変わって行くべきである」と。
これはどうも疑わしい。日本人は本当に独創的な知恵を産み出す人材が溢れ返った国なのか。またはそういう頭脳を
奨励する体制の国なのか。生き馬の目を抜くような世界で高度な金融テクニックを駆使する欧米の連中と伍してゆける
民族なのか。ソフトで1億2千万もの人々を本当に養えるのか。
やはり日本民族の特性が最大限に生かせるのは、製造業なのではなかろうか。製造業の最先端には常に蓄積された
ノウハウと地道な研究が必要とされる。日本人はこういう世界を極めるのに大変優れた民族だと思う。
しかし、今の中国と日本の賃金格差などを見ると差があり過ぎる。日本人労働力の生産性の高さを考慮しても20倍も
30倍も賃金格差があれば、生産の海外移転を一概に責められない面がある。これは人工的に設定された中国の為替
レートに問題があるからだ。日本のみならず、米国も他の先進諸国もこのことに文句を言わないから、世界中がデフレと
国内失業率の高騰に見まわれつつある。先進諸国で一致して中国を説得できないなら、日本が独自に
円安政策を取るべきだろう。このため日米貿易赤字の拡大などが懸念されようゆえ、主要輸出先国向けに自主規制を
設定しても良い。1980年代の初頭には実際に対米自動車輸出自主規制というのを行っていた。自由貿易の原則
を金科玉条にする必要などさらさらない。自主規制してくれれば米国始め日本からの輸入国は失業を増やさずに済み、
大いに助かるはずだ。
日本円の為替水準は最も競争力のある輸出産業を標準として設定されている感がある。これを是正し、日本的な良さを
崩さずに1億二千万人が幸福になれる道を探るべきだろう。