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1、常に生産性が上昇し、手が空いた人(構造失業)がゆっくりと増えること
2、その人たちを使って新規産業(サービス業でも製造業でも良い)を拡大すること(産業構造改革)
3、その過程が急激過ぎて失業者が急増し、雇用保険が間に合わない時、その生活を税金(安全網)である程度賄うこと
生産性が高まれば税金が高くなっても問題は無い。
例えば自動化によって生産性が10倍になれば、100人から10人に生産者が変わって売り上げが10倍になり、それを全て給料にすれば10倍に増えた所得の50%を税金で取り上げても、可処分所得は圧倒的に増えているわけだ。
閉鎖経済で問題がなぜ生じるかと言えば、資本家、経営幹部、高給取りなどが不当に取り分を主張し、それを一般労働者や失業者(消費や税金)に回さずに自分たちの貯蓄に回すために需要が減少するからだ。それによって失業者一族は可処分所得が激減して困窮し、それによって需要が減少することでデフレスパイラルに陥る。しかしその場合でも、政府が累進税制や安全網を使ってマネーを貧困層に十分供給すれば経済の縮小は起こらない。この場合財政赤字=貯蓄という関係が成立しているので、経済的に問題はない。ただし貧困層や失業者が不労所得を得ることになるので、彼等に新規産業に従事してもらって、政府による調整は最小限にできればベストだ。
一方、いつまでも生産性を向上させなくても閉鎖経済であれば大きな問題は無い。しかし開放経済で、他国の生産性が急上昇している場合、自国への投資は急減し、自国製品も売れなくなるので、外国に投資した金持ち層以外の国民生活は破綻する。
今の日本ではこの2つの問題(途上国に比べた生産性の低迷による構造不況と、貯蓄率上昇=投資&需要減少によるデフレ不況)が同時に起こっていること(デフレスパイラル)。
だから処方箋も複数、必要になるわけだ。
http://www.asyura.com/2002/dispute4/msg/179.html
Re: 需要増加と構造改革は両方とも必要
投稿者 日時 2002 年 11 月 14 日 00:54:27:
(回答先: 政府紙幣とデフレ下の需要=供給 投稿者 ケイちゃん 日時 2002 年 11 月 13 日 19:47:03)
問題は複数ある
1、バブルによる銀行の不良債券と投資抑制
2、バブル退治のための膨大なハコモノ財政出動と赤字
2、結果としての官製企業、金融、内需産業の低生産性
3、製造業の空洞化による失業
4、先行き不安による消費と投資抑制によるデフレ不況と失業
デフレ不況対策のためには赤字国債や財政出動は必要だが、日本の場合、財政出動はダメ企業を生き長らえさせ構造改革阻害になる。つまり、いくら金をばらまいても、外国で作った方が安いなら、80年代のアメリカのように空洞化が進み赤字が膨らむだけ。いつかは悪性インフレになる。
だから政府紙幣や赤字国債も良いけど、やはり国内産業の生産性を上げる産業構造改革や生産性改革は絶対、必要になる。