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【北京11日共同】中国の国会議長に当たる李鵬・全国人民代表大会常務委員長(74)は10日に最後の議会活動報告を行い、事実上引退した。次期委員長に就任する呉邦国氏に15日、任務を引き継ぐ。
李氏は中国が急速な経済成長を成し遂げた過去約20年間、一貫して政府・国家の要職にいたただ1人の老練指導者だが、1989年6月の天安門事件で流血の弾圧をもたらした“汚れ役”としての印象が強く、国民の評価は低かった。
李氏は10日、報告を読み終えると、重荷を降ろしたようににっこり笑って出席者に一礼。だが会場の拍手に、朱鎔基首相が5日に政府活動報告をした時ほどの力強さはなかった。
故周恩来元首相の養子として出世コースを歩み83年に副首相。88年から10年間、2期首相を務めた。しかし任期中に朱首相のような目立った功績を残したわけでなく、むしろ急成長による経済の過熱や財政硬直化、行政機構の肥大化を招いた。