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『貿易ゲーム〜フェアトレード版』
http://www.asyura.com/2003/bd24/msg/907.html
投稿者 hou 日時 2003 年 3 月 09 日 19:16:49:

http://homepage2.nifty.com/samasama/news/020523.htm

代表の鈴木の挨拶の後、さっそく今回の講師、荒川氏による貿易ゲーム説
明。入場の際、予めクジにより8グループにわけられた参加者により、「金も
うけ」を競います。配付された紙(原材料)を、定規・分度器・コンパス・ハ
サミなどの道具(技術)を使って、円や正三角形、正方形などの図形(製品)
を作り、別に設けられた市場で、お金に交換する、というもので、難しいもの
ではありません。ただその8つのグループには、人数や材料や道具、手持ち資
金などが、色々遍在しています。つまり先進国から中進国、途上国など、色々
なモデルに性格付けされているわけです。
 さらに、食糧バーが各々与えられていて、一定時間ごとに回収され(国民の
消費)、食糧バーがなくなると、飢餓カードを発行、一定時間活動できなくな
る。決められた製品の価格が突然下がったり(市場価格の暴落)、「付箋付き
の製品は3倍で売れる」「もうじき市場価格が戻る」などの情報が、一部の先
進国と、多国籍企業(これもマネ−戦争に参加)だけに教えられる、先進国に
『国際協力カード』が発令される、など、現在の貿易のシミュレーションとし
て、より現実に近い姿を体験できるものになっていました。
 今回新しく導入された「フェアトレード団体」は、原料も道具もないグルー
プに対して、市場で要求されているのと違う「ハンディクラフト」(今回は折
り鶴)を、別個に材料を提供して、購入する、という関わりを持ちました。確
かに手を貸さなかった他の途上国グループに比べると、結果的にかなり貢献し
たようでした。

みんな気が優しいのか、思った程の差が出ませんでしたが、ゲームの後、休憩
をはさんでの「振り返り」では、
・自分も含めて本性が出て、こわい。
・儲けると気持ちがいい。途上国グループに対して優越感が。
・役割分担がしっかりしてると、結果にかなり差が。→実際1・2位は、中進
国のグループでした。
・お互いの信頼感の構築が大事。
・途上国は先進国に雇われ、作業に追われたが、「フェアトレ−ド団体」に心
が和んだ。
・情報不足で、不安だった。→現実を反映?
・援助カードが出ても、援助する余裕がなかった。
・いらない鉛筆や、切れないハサミなど、役に立たな
い「国際協力」があった。
・みんなの目が、多国籍企業に厳しかった。
・途上国の人がいきなり「ハサミ貸して」と先進国に来れるのはおかしいの
で、何かなかなかこれないバリアをつくると、より差が出て分かりやすいか
も。
などの報告・感想・提案などが話された。

 また講師からは、「途上国が組んでの対応(OPECなど)」「製品作成か
ら出るゴミへの環境税の提案」「難民が出たら?」などの、提案をいただきま
した。そして、原材料(一次産品)よりも、現在では情報と技術を持つほうが
有利な世界という解説があった。

 その後はゲームを受けての、サマサマの日頃の活動紹介。バングラやインド
のSEWA、ビルマ難民によるタイのWFWなど、個別の生産者団体の紹介の
後、最後にサマサマの実際運営している上での、問題点が、スタッフより話さ
れました。経営面からは、質問を受けて、在庫管理の難しさ、仕入れは前払い
なのに、入金は数カ月先、その間の運転資金の捻出に苦労している、などが、
代表の鈴木から。
 現場で商品を扱う坂西からは、現地と日本の価値観の相違に苦労している。
具体的には、色やデザイン、「可愛くして!」がなかなか伝わらないもどかし
さ。これに対しては、「現地のモノそのままでなく、日本の価値観に合わさせ
ていいのか?」という疑問もでました。理想を言っても、やはり日本で売れな
ければ、継続して「フェアトレード・ショップ」を運営して行けない。ひいて
は、現地のサポートも続かない、という現実がある、という鈴木のコメントで
す。

 有料入場者41名、講師1名、スタッフ5名、ボランティア・スタッフ8
名、
総勢55名の3時間半に及んだ熱き戦い(?)の幕は、心地よい疲労感を
残したまま、静かに降りました。
 みなさん、お疲れさま。そしてありがとうございました。
(報告:小吹)


【講師荒川さんの感想】
 オリジナルの貿易ゲームは国どうしががモノと金をやりとりする中で、今の
貿易のシステムでは技術と情報と金を持っている先進国に有利に働くように
なっていて、富める国と貧しい国との格差が埋まらないというからくりを、構
造的に理解することが目的です。そこにフェアトレードという要素をいれて
ゲームを行い、ゲーム後にサマサマのほうから実際にどのような実践を行って
いるのか、の報告を入れることにより、「もうひとつの」貿易のあり方を、参
加者は実感できたと思います。貿易ゲームという「おもしろい」ゲームだけで
なく、実践に基づいた報告がバランスよく組み合わさったセミナーだったと思
います。特に問題点をしっかりと押さえたところが良かったと思います。


【フェアトレード団体として参加したスタッフの感想】私達フェアトレード団
体はテーマを持って「貿易ゲーム」に参加しました。テーマは2つで「フェア
トレードの有効性と課題」でした。
まずは途上国の状況を観察しながらゲームの中盤まで待ち、途上国の中でも
困っていそうな国に絞って活動をスタート!折り紙という国際市場で取引され
ている資本とは違った資本を持ってターゲットH国に接近。フェアトレードの
事を伝え、資本を渡し(代金の前払い)、好きなものを作ってもらうことに。
後は製品が出来あがって来るのを待つだけ。しかし、ここからがなかなかうま
くいかない。というのもH国はすぐに食料バーがなくなり、飢餓カードを発行
され、行動停止になってしまう。先に食料バーを買えばいいのに、と思うがそ
うはせずに、結局3回もの飢餓カードの発行という結果に…
この事を現実に置き換えてみると、途上国においては粗末な割に高い家賃や家
族の医療費などにお金が消えていって、栄養改善や教育改革といったところに
までお金が回らない、といった状況にあてはまるのではないでしょうか?フェ
アトレードは結果として生産者の収入を上げる事になります。しかし、それで
必ずしも生産者の人達が幸せになるわけでもなく、むしろ悪影響を及ぼすこと
もありえる、という課題が貿易ゲームを通じて見えてきたのではないでしょう
か。
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#このサマサマニュースは、 サマサマ製品の販売店、協力者、購入者等にお
送りいたしております。送付が不要の方は、ファックスかメールでご連絡下さ
い。 また、下記ホームページに漸次、ニュースのバックナンバーを掲載して
いく予定ですので、よろしくご講読下さい。(担当:小吹)


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JAFSサマサマ
有限会社 トモカンパニー
代表 鈴木 誠也
〒658-0015 神戸市東灘区本山南町7-4-18-104
TEL&FAX : 078-453-8611
jafs-samasama@nifty.com
http://homepage2.nifty.com/samasama/
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