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米中央情報局(CIA)の前身組織が終戦後、日本の再軍備や反米活動を探るため、多数の工作員と情報提供者らを主要都市に配置する極秘の諜報(ちょうほう)ネットワークづくりを計画していたことが、米国側の資料でわかった。戦後の対日諜報工作の青写真ともいえる資料が明るみにでたのは初めて。研究者らは「今もベールに包まれている占領時期の米情報機関の極東工作を知る手がかりとして貴重な資料」と話している。
資料の表題は「日本における戦後の秘密諜報工作プラン」。占領時期のメディア史に詳しい早稲田大学・山本武利教授(62)が米国立公文書館から見つけた。
米国では第2次大戦の日本軍の真珠湾奇襲攻撃をきっかけに情報機関の組織化が進んだ。秘密工作を担う戦略諜報局(OSS)が生まれ、戦後に創設されたCIAにつながっていく。
今回の資料はOSSがCIAに継承される戦後の過渡期、1年余り情報機関として存在した戦略諜報隊(SSU)が作成し、46年初めに最高幹部に提出したらしい。トップシークレット(極秘)扱いで、東南アジア全域の活動を記した総論と、国別の各論からなる100ページほどの文書に入っている。
資料によると、SSUは戦時中に日本国内に工作員を配置しなかったことを指摘し、「終戦の混乱期こそ、工作員を日本に浸透させる好機」と強調。「日本の領土拡張は天皇が全世界を支配するという理念に基づく。その『神権政体』を、連合国軍総司令部(GHQ)は変革できていない」「敗北を否定し、復活を夢見るグループに日本が支配される可能性もある」などと分析している。
また、日本の支配システムについて「政治の実態は国民や新聞の監視の目にさらされていない。政策に関する主要な決定は集団的な独裁あるいはグループの陰にいつも隠されてきた」と言及。日本が連合国の監視の目を逃れ、陸海空軍を再建するのは必至だ、と注意を向けている。
収集する秘密情報の対象は宗教、政治、経済、陸海軍、外交団に及ぶ。日本を南北2方面に分けて将校が統括し、主要都市に秘密諜報ネットワークをめぐらせる。工作員は当面20人近くで、大半は企業から引き抜き、派遣社員として日本に駐留させる。
情報の聞き込み役や提供者も必要とし、付属文書には日本に拠点があり、情報提供役になりうる外国系企業約50社の所在地、代表者名も記載されている。
対日工作プランの全訳は近く発売されるメディア研究誌「インテリジェンス第2号」(紀伊國屋書店)に掲載される。
(18:31)