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メインターゲットである、中国マーケットの現況について東日本販売部の柴立文隆部長は、
「世界的に景気は低迷していますが、依然、中国は高成長を続けています。それぞれの都市が優遇政策をとり誘致に力を入れており海外からの投資が多く、また安価な労働力も豊富で多くの日本企業もいち早く進出してさまざまな商品を生産しています。その規模も年々拡大し、また生産品目も当初はモーターや電気器具等が主でしたが、今ではコンピュータやコピー等のハイテク機器に変わってくるなど年々高度化しています。WTOの加盟や北京オリンピックを控え、今後ますます増えていくのではないでしょうか。」
日本企業の対中国投資は日中間の航空輸送を前提としており、それだけに航空輸送の果たす役割は大きいものがあります。
こうした市場背景のもと、サマーダイヤより成田発の中国線は大幅に増便。輸送力はもとより利便性も大幅に向上し、輸送量は当初の目標を大幅に上回っています。加えて、9月8日よりB767フレイターが運航を開始しました。
運航路線は、大連(週3便)、天津(週1便)、青島(週1便)の3拠点です。いずれも日本企業が多数進出しており、マーケットは安定しています。なかでも大連は東北区の工業経済の中心で日本企業の進出も早く上海に次ぐ輸送量となっています。また天津は北京・上海・重慶とともに中国4大直轄都市のひとつとして経済の発展はめざましいものがあり、最近は日本の大手自動車メーカーが進出するなど輸送量は拡大しています。そして青島も日本から近く製造業メーカーの進出が多く需要は旺盛です。
フレイター導入のメリットとしては、
(1) 搭載量が最大で55トンと大幅に拡大。
(2) 大きなサイズや長尺もの貨物が搭載可能
(3) 旅客機では積めなかった危険品が搭載可能
(4) 船でしか運べなかった高付加価値貨物が輸送可能
などがあります。
これにより、受託品目が大幅に拡大し、さらにダイナミックなセールスが展開できます。また旅客便を組み合わせればフリークエンシーが向上。重なる曜日もありますが、荷主から見れば時間帯及び機材が貨物に合わせてセレクトができ、非常に使いやすくなります。
東京国際販売課の中野秀治リーダーは
「導入前より市場調査を含めてヒアリングやフォーワーダーなど顧客筋への説明会を行うなど準備を進めてきましたが、非常に興味を持っていただいて好評でした。また営業と予約体制を4月18日の増便と今回のフレイター導入に合わせて2段階で強化して、さらに広範囲な顧客へのアプローチを展開しており、予約担当も積極的に電話セールスを行っています。」
関西・九州エリアを中心とした西日本販売部でも、最も輸送量が多いのが中国方面です。原耕三部長は、
「関空からの国際線の大部分を中国線(週21便)が占めています。天津および瀋陽へは関空からしか運航しておらず、全日空全体のネットワーク構成においても関空からの中国線の割合は非常に高いものがあります。
これはマーケットの傾向を見てもよくわかりますが、関西エリアからはアパレルや製造業メーカーなど多くの企業が中国の安価な労働力を求め進出、そこへ各種の部材が輸送されています。最近はハイテク企業の進出に伴い九州からのIC部品の輸送も増加しており、中国との結びつきは非常に強いものがあります。」
ANAカーゴは旅客便によるベリー貨物輸送によりかなりのシェアを獲得していますが、今回のフレイター投入により、さらに拡販が期待できます。
「従来の旅客便に加えフレイターが運航を開始すると戦力が大幅にアップし、ANAカーゴのサービスもさらに拡大し、お客様のさまざまなご要望にお応え出来ます。」
このフレイター導入を機にセールス・予約販売体制も大幅に強化されました。大阪販売課の山之内茂勝リーダーは、「搭載品目及び搭載量の大幅な増加により、セールス・予約はもとよりお客様の多種多様なニーズに迅速かつ的確に対応できる体制が必要となってきます。そのため、空港業務を熟知したスタッフを新たに加え、セールス・予約体制を強化しました。その結果、お客様からはなかなかの評価をいただいております。」
運航する大連・天津・青島の取り扱い状況も好調で、関西エリアで集荷した貨物はロードフィーダーサービスで成田へ、また福岡など地方各都市からは国内線で羽田から成田へとコネクション体制も万全です。
フレイターの運用はまだ始まったばかりですが、順調にオペレーションを重ね、そのポテンシャリティを徐々に発揮し始めています。今後の動向が非常に楽しみです。