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【チューリヒ=磯山友幸】スイスの食品大手ネスレはこのほど、マレーシア子会社を通じて、金利を認めない「イスラム法」にのっとった表面利率なしの社債を発行した。同社の「イスラム債」発行は初。欧米企業でもまだ珍しい動きだが、米国のイラク攻撃が予想されるなか、イスラム系資金の米国離れが加速しているもよう。受け皿としてイスラム債の発行が増える可能性もでてきた。
新型社債を発行したのは六〇%出資の子会社ネスレ・マレーシア。ミディアム・ターム・ノートとコマーシャルペーパー(CP)で、合わせて七億リンギ(約二百二十億円)を調達した。
イスラムのおきてである「シャリア法」では、金利は許されていないため、クーポン(表面利率)はゼロ。ただし、投資成果の配分としての配当や手数料は許される。
一昨年九月の米同時テロ以降、イスラム系の嫌米意識の広がりなどもあってイスラム系資金の米国から中東や欧州へのシフトが加速している。このため、スイスの金融機関や企業の間でもイスラム資金への関心が高まっている。
ネスレの場合は必要な資金を現地で調達する戦略の一環だが、欧州などへの投資意欲が強まっているイスラム圏からの資金を調達する新手法として、注目されそう。銀行最大手のUBSなどがシャリア法にのっとった銀行を設立する動きも出ている。