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(回答先: 中国市場をめぐる世界の小売企業の競争が激化している2003/02/08 【繊研新聞】 投稿者 hou 日時 2003 年 2 月 16 日 10:20:02)
http://homepage2.nifty.com/senzai/
■アジアの国際都市・上海
成田空港を飛び立って3時間、上海東浦国際空港に到着し、関西空港から来た関西グループと合流すると、視察団はひとまず宿泊先である上海ヒルトンホテルへとバスで向かった。
われわれが利用したこの上海東浦国際空港は99年に完成したばかりの新しい空港で、敷地も広大、設備も最新のものながら、市街地へと向かう道路が非常に整備されており、上海をはじめて訪れた旅行者はまずここで驚かされる。いまのところ、市街地との往来はバス、タクシーを利用して、一時間ほどかかるが、リニアモーター列車が完成すればたった8分間で行き来できるという。後日訪れる北京首都空港も99年に新しいターミナルが増設されており、中国政府が交通インフラに並々ならぬ情熱をささげているのが感じとれる。
上海市は、中国第一の都市だ。北京、天津、重慶とともに中央政府直轄都市であり、正式に登録されている人口が約1300万人。これに他省から流入してくる流動人口を加えると約1700万にもなる。17市区3県で構成されており、総面積は6340平方キロ(日本の群馬県とほぼ同じ)。長江(揚子江)の支流である黄浦江を挟んで東西に町が広がっている。特に黄浦江の東側の浦東新区は90年に開発が国家事業として指定されてから急速に発展、明珠公園内にそびえ立つアジア一高いテレビ塔である東方明珠広播電視塔は、新しい上海のシンボルとなっている。上海市の今年の経済成長率予想は11%と、中国全体の平均値7・5%を大幅に上回っている。このことからも、同地の発展のすさまじさがわかる。
しかしながら、年輩の読者なら良くご存知だろうが、かつて戦前の上海は貿易港としても世界有数で、「魔都」「不夜城」「冒険家達の最後の楽園」とも呼ばれた、東京を超えるアジア随一の国際都市であった。もともと、1840年のアヘン戦争でイギリスに敗北した清朝が南京条約を締結した時に開港させられ、租界と言われる外国人の治外法権地区が設置・拡大される中で発展していったという独特の歴史を持っている街だ。列強諸国が露骨に国益を争っていた時代である。当然、日本も虹口という所に租界を持っていた。最盛期には上海全体で10万人もの日本人が住んでいたという。現在も黄浦江西側にある外灘(waitan/bund)と呼ばれる場所には、洋風の建築物が数多く残っており、租界時代の面影を色濃く残している。上海は、開放・改革路線により、本来の輝きを取り戻しているといった方が正解かもしれない。
■カルフール、華聯商厦を視察
上海ヒルトンホテルがある静安区は、ダウンタウンから離れている比較的静かな山の手地区といった趣だ。とは言え、近くには地下鉄が走っており、道を挟んだ反対側にはローソンもあり、旅行者には便利なホテルであった。ちなみに上海にはローソンが数多く出店している。
ホテルに到着した一行は休む間もなく、上海市内の店舗視察へと向かった。最初の訪問先はカルフール南方店。ご承知の通り、カルフールは売上高5兆5000億円を誇る世界第二位の巨大小売業だ。現在、世界30カ国に進出、中国では29店舗とアジア地区では最も多くの店舗を展開している。日本では2000年、千葉・幕張、大阪・光明池、東京・町田に出店している。
南方店は、新築マンションが林立するエリアにある。日曜日ということや18日までセール期間中ということで、大勢の来客で賑わっていた。1階部分は食品売場で、生鮮野菜、食肉、惣菜、加工食品、飲料のほか、中国ならではなのだろうが、香辛料のコーナーに多くのスペースを割いていた。同社が最も得意とするベーカリーやチーズコーナーには、たまたまなのか、食文化の違いなのか、あまり人は見かけなかった。
トイレタリー売場は3階部分にある。上の階に行くための主要通路は日本と同じバリアフリーのゆるやかなスロープだ。この階にはトイレタリーやセルフ化粧品以外にも、家具や電気機器、衣料品、文房具なども販売されている。売場の作りは中央に5m程度の通路があり、これを挟んでカテゴリー別に区分けされている。買い物客は大きなカゴ付台車でレジまで商品を運んでいた。
トイレタリーコーナーに行くと、女性の販売推奨員がおり積極的に商品説明を行っているのが目につく。商品自体は非常に充実している。各カテゴリーともに、P&G、ユニ・リーバ、花王などの外資系メーカー、現地メーカーの商品が数アイテムずつ陳列されていて、消費者の選択の幅は広い。価格は、花王の「アタック」が750g入り14・5元(220円)、ジレットの「マッハシンスリー」が58・3元(875円)、エフティ資生堂の「ノイエ」ポンプタイプが19・8元(297円)、日本では廃番となった花王「シフォネ」が12・8元(192円)。また衣料用洗剤では、「天清」というブランドが通常、袋詰600g3・1元(47円)のところを2元(30円)で山積特売していた。このほか、同店で見かけた日本のメーカーは、ユニ・チャーム(生理用ナプキン・紙おむつ)、リブドゥ・コーポレーション(紙おむつ)、ネピア(トイレットペーパー・紙おむつ)などであった。
レジは日本と同じバーコードを読み込む仕組みのもので、記者は現金払いであったため詳細は不明だが、クレジットカードも使用できるように見えた。また同店には美容室や子供用の遊び場が設置されているなど、物販以外の施設も充実していた。
続いて視察団が向かったのは、上海一の繁華街である南京東路にある老舗デパート華聯商厦。中高年をターゲットとした衣料品中心の品揃えで、特に目についたことはなかった。後日わかったことなのだが、この会社はローソンに出資しており、また近年では華聯超市というスーパー業態の出店も加速している。
上海では、この南京東路以外にも淮海中路にデパートが集中している。こちらは高級路線のショッピング街で、日本の伊勢丹は非常に人気が高いという。ただ、全般的に上海のデパート業界はかつての日本がそうであったように、スーパー業界の台頭に苦戦を強いられているようだ。
カルフールジャパン
http://www.carrefour.co.jp/
カルフールフランス
http://www.carrefour.fr/
カルフール株価
http://uk.finance.yahoo.com/q?s=CARR.PA&d=c&k=c1&a=v&p=s&t=my&l=on&z=l&q=l