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付加価値だけが生き残る道
イギリス - 02月14日 2003年
水産養殖コンサルタントのカレンダー・マクダウェル(Callender Mcdowell)氏は、スコットランドの水産養殖産業が生き残るためには、「品数を増やし」、現在中間業者が取っている膨大な利益を奪い取らねばならないと、話している。
さらに経済規模を拡大していくことを各社が望んでいることから、産業をさらに再構築していくことが最優先事項であると、専門家達は分析している。
「小中の企業は、企業体を競争力あるものにしたり、独自の狭い専門分野を伸ばして行ったりしなくては、生き残ることは難しいだろう。しかし、操業方法をサプライチェーンに沿うようにすることにこそ、収益を改善できる余地が最もあるに違いない」と、語っている。
マクダウェル氏によると、ノルウェーのサケ業界は昨年ほど損害が出たことはかつて無かったため、多くの養殖業者が銀行に追加融資を求めることになった。
しかし、景気後退の中、各社は協力することを「望ましいし避けがたい」ものとしているため、大規模な再編もありうるという。
「サケ製品の生産量が増大しているので、価格は必然的に下がるだろうということを、あらかじめ議論しているのである。事態がそのように進んでいるのだから、多くの養殖業者が資金難になって、公平性に支障をきたしていても、それほど不思議とは思わない。」
「不幸にして、生産コストを削減する余地が小さくなっており、問題が大きくなってきている。サケの価格が落ち続け、コストを削減する余地が無くなるところに来るようになって、養殖業者は自身の収益を伸ばしていくほかの方法を探していく必要がある。」
漁業養殖業者は、農畜産業の世界のやっていることに追随して、市場で要求されるままに振舞う必要がある。
「サケ産業は、家畜の養殖と同じく、価格の低迷と収益性の低下という問題を経験しているが、付加価値をつけて切り抜けるという実例に対しては反発し、無視してきた。」
「価格は今後も低下していくと見られるのだが、最も重要な問題は、収益性は魚を丸のまま売ることによっては生まれないということに業界が気づく前に、どの程度価格が下がるかということである。」
消費者の買う食品は、徐々にそのライフスタイルを反映するようになっていて、それに伴い、付加価値をつけたサケ製品の売上も急速に増加している。「この変化は、破滅の危機であるというよりも、発展のチャンスである」と専門家は主張している。