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【モスクワ=古本朗】ロシアの報道機関が、ヒット中の映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」に登場する奇怪な容貌(ようぼう)の妖精のキャラクターは、「露大統領をモデルに作られたのではないか」と騒いでいる。だが、騒動の背後に、大統領の周辺に珍妙な議論をかき立てて威信低下を狙う「クレムリン内の政敵」の陰謀を読み取る向きも少なくない。
この映画は、魔法使いの少年を主人公とする英国のベストセラー小説の映画化第2作で、問題のキャラクターは、大きく垂れた耳を持つ、ヒステリックな性格の妖精ドビー。
騒動の発端は、有力紙ノバヤ・ガゼータ紙が先月下旬、ドビーは大統領そっくりで威信を傷つけている、と憤慨した「ロシアの有力弁護士事務所」が、映画会社に対する訴訟を準備している――と報じたこと。問題は、人気ラジオ局「モスクワ・エコー」やイズベスチヤ紙などでも取り上げられ、騒動は一気に広がった。
これに対し、英BBC放送はサイト上で、「プーチン氏はドビーに似ているか」のアンケート調査を行い、「似ている」の答えが「51%」に達したと、からかい気味に報じるなど、「大統領の威信」は露側の騒動で逆に傷ついた格好だ。
一方、ドビー訴訟を準備しているという「有力弁護士事務所」の正体は不明で、スキャンダル報道で知られる大衆紙モスコフスキー・コムソモレツ紙も、その実在を突き止められなかった、と伝えている。
政界関係筋は、「クレムリン内のプーチン氏の政敵が偽の訴訟情報などを流し、ばかばかしい騒動を演出した疑いが濃厚だ」と指摘。その上で、「露国民は、何よりもカリスマ性と威厳を最高指導者に求める。魔法映画のキャラクターに似ている、などという騒ぎに大統領を巻き込むのは、(現在70%以上の)大統領支持率を低落させる手としては極めて効果的だ」と狙いを読む。
実際、ジズニ紙(1月28日付)は、アレクサンドル・ボロシン大統領府長官らで構成するエリツィン前大統領派勢力「ファミリー」が黒幕、と示唆しており、騒動はしばらく尾を引きそうだ。(読売新聞)
[2月6日23時51分更新]