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2003年2月5日 水曜日
写真:http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu44.htm
現代のバベルの塔、WTCビルは崩れ去った
現代のノアの箱舟、スペースシャトルは粉々になった
「人類絶滅の危機」に瀕した時に、その運命をいかに受け入れるかという点で、明らかにユダヤ・キリスト教的な背景が共通している。しかも、その「人類絶滅の危機」を救うのは、他ならぬ、「神によって選ばれた『新しいイスラエル』ともいうべき国家アメリカである」という宣言である。制作者であるアメリカ人がそこまで意識しているかどうかは判らないが――というよりは、ほとんど意識の表層にさえ現れることにない民族の「集合的無意識」のレベルでの――アメリカ万能主義である。
「アメリカが使う核は『正義の核』である」という意識もある。現実に、人類を数回全滅させてもなお余りある数万発の核兵器を有しながら、わずか数発のインドやパキスタンの核兵器に目くじらを立て、「何をしでかすか判らないヒンズー教徒やイスラム教徒の核は危険で、神に選ばれた国であるアメリカの使う核兵器は正義である」という自己中心的傲慢がこの国の文化には巣くっている。それに対する根強い反発が、世界各地で頻発するテロや地域紛争の大きな原因であるということに気付いていない。現実に、広島と長崎に住む(反撃する余地のない)市民を数十万人単位でジェノサイド(大量虐殺)しておきながら、自分たちの保有する核兵器は、あたかも「宇宙からの侵略者(宇宙人でも、小天体そのものでもよい)に対抗するため」にでも開発され、全人類を代表してアメリカがこれを行使する権利と義務を有しているかのごとく思い込んでいるこの国の人々の神経が恐ろしい。
(アルマゲドン:神によって選ばれた国アメリカ):http://www.relnet.co.jp/relnet/brief/r12-19.htm
アメリカは、実は、極めて宗教的な国家である。アメリカのキリスト教は原理主義と言っても過言ではない。「あなたは神の存在を信じますか?」という世論調査に対して、アメリカではいつも90%以上の国民が「Yes」と答えている。しかも、形だけのクリスチャンではなく、「毎日曜日、必ず教会へ行く」と答える人が、全国民の3分の2もいるのである。これなど、欧州各国(キリスト教国)と比べても、格段に宗教に関して熱心な国と言ってよい。以前にも述べたが、1ドル紙幣を見れば、「In God We Trust」と書いてある。そして、大統領の演説は必ず最後に「God Bless America」で終る。
アメリカはキリスト教原理主義国家なのである。今だに、公立学校の教育でダーウィンの『進化論(進化の仮説)』の代わりに、「神による『創造説』を教えろ」と、教育委員会でまことしやかに論議している国である。しかも、そのことに対して裁判所が違憲だとか合憲だとかいう判例が繰り返されている。進化論と創造説とは、全然別の次元の話であることは言うまでもない。一方は科学的な話であり、もう一方は宗教的、あるいは文学的な話である。比較すること自体が間違っている。しかし、この両者が同じ次元で議論される国が、実はアメリカ合衆国という国である。
(そして、バベルの塔は崩壊した):http://www.relnet.co.jp/relnet/brief/r12-94.htm
アメリカによるイラク攻撃は、大統領によると数週間の内に行われるらしい。今日の5日にもその証拠がアメリカ側から発表されるということですが、なんともやりきれない気がします。アメリカから一方的にテロ支援国家と名指しされると、名指しされた国は無罪であることを自ら証明しなければならない。何も持っていないと証明するのに査察団まで受け入れているのに、アメリカは軍隊をイラク周辺に20万人も送りつけている。
このようなやり方は、中世のヨーロッパの魔女狩りを思い起こさせます。いったん名指しされたら、どのように言い訳しても言い逃れることは不可能です。「私は無実」と言い訳するとまだ悪魔がとりついていると追求され、命を助かるために「改心した」と言えば、悪魔に取り付かれたことを認めたことになり、火あぶりで処刑された。ジャンヌダルクもその一人です。
アメリカが裁判官と検事となり、一方的に他国を裁くのはこれが初めてではない。日本は五十数年前に戦犯として裁かれた。東京裁判と呼ばれている魔女狩りにより、日本は侵略国家とされた。神によって選ばれた国とするアメリカは、世界の警察官を自称し、ならず者国家を裁判に掛け、神の名の下に裁いている。だから広島、長崎への原爆投下も許されるのだ。
しかし本当に「新しいイスラエル」とも言うべきアメリカは、神により選ばれし国家なのであろうか。古代メソポタミアの人々は神の栄光をたたえるために、天まで届く神殿を建てようとした。しかし神はこれを止めようと無理難題を出した。しかしアメリカは天まで届く摩天楼を建ててしまった。神はそれをお怒りになり9,11でそれを突き崩した。神の名の下にアメリカが勝手に他国を裁くことに怒りを覚えたのである。
アメリカの権威の象徴であるスペースシャトルの今回の事故は不幸な出来事だった。しかし予算の削減や老朽化で故障が続発し、技術者達から警告が出されていたが、かえりみられる事はなかった。その巨大なる船体は現代の「ノアの箱舟」を連想させる。それを製作したのは神に選ばれしアメリカ国民ということになる。ところが今回の事故でばらばらになり粉砕してしまった。人類を神が創ったとする事を学校で教えるアメリカにとって、この二つの出来事は、心のダメージが大きい。神が創った国アメリカという神話が突き崩されてしまうからだ。
レルネットのホームページ (三宅善信):http://www.relnet.co.jp/