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警察庁は、運転者が車から離れ直ちに運転できない放置駐車違反について、運転者ではなく、自動車検査証(車検証)上の「使用者」に行政制裁金を科し、違反を重ねた場合は車の使用を一定期間禁止することなどを盛り込んだ道交法改正案の本格的な検討作業に着手した。
「使用者責任」にすれば、運転者を特定しなくても駐車違反車のナンバー確認だけで摘発でき、制裁を行政罰にすることで取り締まりを民間に委託することも可能になる。警察庁は取り締まりの効率化で、警察の人員をひき逃げなど悪質な違反捜査に投入したい考えだ。
警察庁は昨年から法務省と事務レベルでの検討を進めており、来年の通常国会に道交法改正案を提出することを目指す。今後、有識者による研究会も発足させ、国民からの意見も聞く方針だ。国民の三人に二人が免許を持つ中で、駐車違反は最も身近な問題だけに、大きな議論を呼びそうだ。
検討案では、使用者に車を不法に使用されないようにする管理責任を義務付け、駐車違反車両の使用者に制裁金と違反点数を科す。制裁金の額は現行の駐車違反の反則金と同額以上にする。違反を繰り返すと、都道府県公安委員会が自動車の使用禁止命令を出す。使用禁止までの違反の回数は三回程度で、レンタカーの場合は車の使用契約者に制裁を科す。駐車違反をした運転者が現場にいた場合は、運転者に現行の交通反則通告制度を適用し、使用者に制裁は科さない。
使用者が制裁金を滞納した場合は、財産の差し押さえを行う。国土交通省と協議し、滞納したままでは車検を通らないようにすることも検討する。民間に取り締まりを委託する場合は、身分をみなし公務員にして守秘義務を課し、取り締まりに抵抗した場合は公務執行妨害罪を適用する。
■放置駐車違反 道交法は駐車禁止や駐停車禁止区域に、車両から離れて直ちに運転できない状態で駐車、停車した場合を放置駐車違反として扱い、通常の駐車・駐停車違反より反則点数と反則金を重く科している。
二〇〇一年に摘発された放置駐車違反は約百六十四万件、放置駐停車違反は約八万九千件で、両違反取り締まり件数全体の95%を占めている。
■車検上の「使用者」 道路運送車両法は車検証に所有者と使用者の記載を義務付けている。車購入時の新規登録、名義変更、廃車の際は所有者に申請義務がある。定期点検や車検整備は使用者に義務付けられている。個人で購入した場合、所有者も使用者も購入者名義のケースが多い。ただしローンの場合、所有者は融資した金融機関で、使用者は購入者になる。