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帰国事業で在日朝鮮人の夫と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に渡り、90年代後半に中国に脱出した日本人妻が、99年2月、北朝鮮国家保衛部の摘発を受けて送還されていたことが分かった。摘発に当たった保衛部員から聞き取った脱北者を支援する日本の非政府組織(NGO)が、明らかにした。この女性は、日本の外務省と日本への帰国準備を進めている途中で摘発されており、外務省の邦人保護の在り方に批判が出そうだ。
NGOなどによると、この女性の日本名は不明だが、朝鮮名は「ヤン・チョオク」。70年に帰国船で北朝鮮に渡り、中国国境の会寧市に住んでいたが、90年代半ばに夫が死亡して生計を立てられなくなり、息子夫婦と孫を連れて中国に脱出した。黒竜江省の永安市に潜伏しながら、瀋陽の日本総領事館と行き来し、連絡を受けた日本の実家から毎月送金を受けていた。
しかし、99年2月25日夜、中国領内で脱北者の摘発に当たっていた北朝鮮の国家保衛部の約10人が女性の家に侵入、家族全員を拘束した。中国と北朝鮮の間では、国境付近で双方の公安機関が不法越境者の取り締まりに当たることを認める協定が交わされており、摘発は協定に基づくとみられる。
その後、一家は北朝鮮に送還され、取り調べを受け、政治犯の収容所に入れられたという。
この摘発・送還を指揮した保衛部幹部は昨年7月、脱北者に紛れて中国の韓国大使館に駆け込んだが、韓国側の身分照会で大使館を追放され、中国国内に滞在していた。NGOは、この幹部から事情を聴いたという。
帰国事業で北朝鮮に渡った日本人妻の動向をめぐっては、昨年11月末中国に脱出した女性(64)が、支援団体などを通じて外務省に救出を求めていた今月、中国当局に拘束された。女性は、強制退去処分などの形で日本に帰国するとみられている。
[毎日新聞1月21日] ( 2003-01-21-15:01 )