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「NECを愛している」関本忠弘・NEC元社長に直撃
半導体分社「相談ない」
( 2003/1/16)
NECの相談役を昨年12月に解任された関本忠弘・NEC元社長(現国際社
会経済研究所理事長)が14日、日本工業新聞のインタビューに応じた。解任の
理由について、NEC側が「度重なる経営批判により信頼関係に亀裂が生じ
た」としているのに対して、関本氏は「経営陣の一方的な認識」と見解の相
違を強調した。今後の対応については、「NECを愛しているし、今後の業
績回復を見守るだけ」と静観の構えを見せた。
◆まさに寝耳に水
−解任の理由としてNEC側は、雑誌などメディアを通じた度重なる経営
批判で信頼関係が崩れたとしている。
「雑誌を中心とした経営批判が取りざたされているが、それ以前に経営の
方向性について相談をほとんど受けていなかった。相談を受けていない相談
役が、どうして経営批判できるのか。こうした状況下で12月3日に海外出発前
に解任の連絡を受けたのは、まさに寝耳の水だった。それなりの場で“切
腹”させるのであれば納得もできるが、この部分は心残りがある」
−昨年8月の臨時株主総会で議題にされた半導体分社に対する質問状も解任
の大きな要因とされている。
「半導体分社については事前に相談を受けていなかった。加えて、NEC
がシェア首位の重要な事業のため、質問状を出しただけで批判も賛成もした
わけではない。ただ、半導体はやはり産業の米であり、企業の総合力が必要なことは間違いない。分社化
して、独自に資金調達して迅速な事業運営ができるようにするということだが、うまくいくかは懐疑的
だ」
◆米式よくない
「日本の製造業はNECも含めて、資産の切り売りや人員削減を進めている。その狙いは、コスト削減
と利益確保にあるが、製造業は売り上げを上げることで利益を出して株主に還元し、借りた金を銀行に返
却するのが本筋だろう。米国式の時価総額増大という方式に企業は流れているが、日本経済の競争力強化
にはいい影響を与えることはない」
−今回の解任に対して、NECに何らかの行動を起こす用意はあるか。
「その予定はないし、今後の業績や株価の推移を見守るだけだ。解任という事実はあっても、いまは自
分の海外の人脈を生かして、国際社会経済研究所の理事長としての業務などを遂行していくことが大事。
それにも増してNECを愛しているし、日本を愛している。そのための行動は惜しまないし、NECの
2003年3月期の業績を静かに見守っていく」
関本忠弘《せきもと・ただひろ》氏
東大理卒。48年NEC入社。74年取締役、常務、専務を経て80
年社長。94年取締役会長、98年取締役相談役、00年相談役、同年
国際社会経済研究所理事長。76歳。兵庫県出身。
http://www.jij.co.jp/news/top-page/topic/art-20030115194027-FIPRSQADMH.nwc