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米国人タリバン兵に憲法上の権利はない――。米バージニア州の連邦巡回控訴裁判所は8日、2001年11月にアフガニスタンで拘束されたヤセル・ハムディ容疑者(22)について、国家の安全保障を守るため、市民的自由の制限もやむを得ないとする初の判断を示した。
米政府はキューバのグアンタナモ海軍基地に数百人のアルカイダ兵を収容しているが、これ以外に米国人2人を敵性戦闘員として米国内で拘束している。米国人を刑事訴追せずに無期限拘束するうえでの法的根拠をめぐっては議論があり、下級審は昨年8月、「違憲」の判断を出していた。
この日の決定は同容疑者について、敵性戦闘員と見なすことが可能で、通常の刑事裁判で保証された権利が制限されると明言。アシュクロフト司法長官は「戦時に国民を保護する大統領権限を守るため重要な勝利だ」と声明を出したが、今後、人権団体などから反発が強まりそうだ。 (12:00)