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外務省は5日までに、大使公邸の料理人の「公的派遣制度」を、来年度から試験的に導入することを決めた。公邸料理人による料理には、現地の政府関係者らをもてなすという公的な色彩が濃いことを考慮した。新制度では外務省が日本国内の料理人と契約。派遣は、接客が多い欧米主要国の大使公邸になりそうだ。
ただ、外務省改革の論議で、日本から料理人を連れていく慣行そのものが社会常識と懸け離れていると指摘されたほか、長引く不況で民間企業が経費削減に努めている折だけに、批判が出そうだ。
公邸の料理人はこれまで、各大使が私的に契約。給料は大使が払い、外務省が最高で月15万円程度を補助している。差額は大使の個人負担となるため、人件費の安い外国人を雇うケースもあるが、大半は日本から料理人を同行している。
一方、他国は現地雇用が多く、本国から料理人を連れていくのは中国、フランスなどに限られている。このため外務省改革に関する諮問機関「変える会」は昨年5月の中間報告でホテルの出張料理の利用や現地採用を念頭に「現代の事情に合致したものに改善する」よう提言。最終報告にも「社会常識から乖離(かいり)した慣行の是正」を盛り込んだ。
ただ外務省が8月にまとめた行動計画では「現行制度を維持、公的派遣制度を導入、外国人を活用」と併記。「ホテルの出張料理などより公邸料理人の方が安上がり」(在外公館課)として、2003年度予算案に公的派遣する料理人6人分の経費3329万円を計上した。