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(回答先: 内閣に情報一元化 分析官を設置 投稿者 sankei 日時 2003 年 1 月 03 日 13:18:09)
スコープ 日本版偵察衛星、来月打ち上げ
課題載せ 北朝鮮に照準
政府は日本初の情報収集衛星二基を二月に打ち上げる。北朝鮮の核施設再稼働問題で東アジアの緊張が高まる中、安
全保障にかかわる情報収集能力の向上が期待されるが、運用面など残された課題も多い。(渡辺隆治)
打ち上げる衛星は、デジタルカメラと同じ原理で撮影や画像分析が可能な「光学衛星」一基と、電磁波を利用して天
候や昼夜に関係なく撮影ができる「レーダー衛星」一基。
光学衛星は地上一メートル四方の物体、レーダー衛星は一−三メートルの物体の識別が可能。光学、レーダーの両衛
星とも、高度四百−六百キロの低軌道(気象衛星ひまわり5号は高度三万六千キロ)を南北に周回し、少なくとも、一
日に一回は地球上の同一地点を撮影できる。
東京、茨城、北海道、鹿児島の四カ所に衛星の運用や画像処理、判読などを行う衛星情報センターを設置済み。今年
夏にもレーダー、光学両衛星をさらに一基ずつ打ち上げ、四基体制で運用する。総事業費は約二千五百億円。衛星の寿
命が尽きる五年後には、性能を向上した衛星を打ち上げて、四基体制を維持する方針。
情報収集目的の衛星については、一九九八年八月、北朝鮮が弾道ミサイル「テポドン」を発射した際、米国の衛星の
情報に頼り切りだった反省から、日本独自に保有する構想が浮上。政府は同年十二月に衛星打ち上げを閣議決定し、準
備を進めてきた。
宇宙空間の利用をめぐっては、衆院が六九年五月に「平和目的に限る」との決議を行っている。政府は今回の衛星打
ち上げに当たり、大規模災害対応などの用途を含めて多目的の情報収集衛星とするなど、軍事色を薄めることに腐心し
たが、実質的には軍事偵察衛星と変わりない。
やっと打ち上げにこぎつけた衛星だが、課題も多い。
撮影した映像を分析して状況の変化を読みとるノウハウは、ゼロからのスタート。映像から得られた情報を、政府内
でどう活用するかも、十分検討されているとはいえない。これまで情報をほぼ独占してきた米国との連携に与える影響
も不透明だ。
仮に、重要な情報をキャッチできなければ、巨額の費用を投じてきた責任を政府が問われるのは確実。北朝鮮情勢の
緊迫度が増す中、政府は早期の課題克服を迫られている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20030105/mng_____sei_____002.shtml