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2002/12/18 No.164 週刊メールジャーナル 読者数9239人(前回)
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民主党代表交代騒動はブッシュ政権が仕掛けたとの観測が急浮上
民主党が再生しなければ政権受け皿新党づくりが加速する
本誌編集発行人・ジャーナリスト 川崎 明
鳩山由紀夫民主党前代表のさきの動きについては、「政治家として稚拙に過
ぎた」というのがマスメディアも含めた一般の見方だった。
本誌もまたその見方を取ったが、「小澤一郎自由党代表だけが、独り、いい
子ぶっているのは許せない」という点についてだけは釘を刺しておいた。
なぜ、鳩山氏がああも急いで行動を起こさねばならなかったのか。
小澤氏と鳩山氏との話し合いでは、一体どんなモチベーションが仕掛けられ
たのか。小澤氏が鳩山氏を突き動かした可能性が高いからだ。
政党助成金の受給を確定するためには、年内に新党を発足させる必要がある
が、鳩山氏と小澤氏が組むのであれば、当座の資金面には全く心配がないとい
っていい。
政党助成金をあてにせざるを得ない熊谷弘・前民主党副代表らの動きとは、
明らかに異質な動機があったとしか考えられない。
両者ともその後多くを語ってはいないが、政権奪取の受け皿づくりを急いだ
ことだけはあえて隠そうとしていない。
だが、真にこの国の早急な政権交代を求めているのは、他ならぬ米国ブッシ
ュ政権ではないのか、との見方が急浮上している。
◆次期大統領補佐官の指名と符合する小澤氏との太いパイプ
リンゼイ米大統領補佐官(経済担当)が更迭され、後任にはスティーブン・
フリードマン氏が指名された。
言うまでも無く、米政権の経済政策を総合調整する大統領補佐官(経済担当)
が急遽更迭された背景には、財務長官更迭のあおりもあるが、米国経済の舵取
りがいよいよ難しくなってきたことがあげられる。
これまで言われてきたような米国経済の厚みからすれば、景気のてこ入れは
さほど困難ではないとみられていたが、共和党のシンクタンクやアナリストた
ちは、グローバルな供給過剰現象が米国にも影響を及ぼしてきているとして、
米国金融・産業の構造改革が必要になっていると警告を始めている。
一方、米国の外交戦略は、武力攻撃も含めて対イラク戦略を優先処理し、北
朝鮮問題はその次に回す基本戦略であり、そのためには、北に対する日韓、中
ロの外交包囲網が重要視されてきている。
米国経済の現状からは、軍事・外交の2正面作戦を取れないことが、こうし
た基本戦略の背景にあるが、なかんずく日本経済の先行きの不透明さは、米国
金融・産業の構造改革・外交戦略遂行の不安材料と受け止められている。
◆日米安全保障協議委員会でも示された米国の切羽詰った立場
日本の不良債権処理の加速と構造改革に対して、異常なほどの介入メッセー
ジを発信するブッシュ政権には、小泉政権と与党の現状では、米国経済の足元
が揺さぶられかねないという強い危機感がある。
この16日に開かれた日米安全保障協議委員会(2プラス2)では、こうし
た米国の立場が共同発表に明確に盛り込まれた。
ついでに言えば、この2プラス2の共同発表の内容は、単に日米の親密さを
パフォーマンスしただけという報道が多いが、これは経済を勉強していない政
治・外交記者の寝言である。
ブッシュ政権の小泉内閣と政権与党に対する不安感は尋常ではない。ことに、
小泉首相と抵抗勢力とのバトルでは、ここにきての小泉首相の構造改革先送り
姿勢には失望を隠そうとしていない。
もともと、構造改革のマスタープランは民主党が描いたもので、小泉改革は
その借り物・亜流に過ぎないことをブッシュ政権は百も承知している。
それゆえ、抵抗勢力の反撃に合えば、同じ与党内では立ち往生してしまう可
能性が当初から予測されていたわけであり、「自民党を壊す」ことができない
とあれば、もはや、政権交代を画策するしか選択肢がないわけだ。
◆小澤氏が仕掛けた新党づくりに振り回される与野党の面々
小澤氏も鳩山氏も、米国とのパイプは太いものがある。
大統領補佐官(経済担当)に任命されたS・フリードマン氏は、投資銀行ゴ
ールドマン・サックスの出身。クリントン政権で大統領補佐官(経済担当)を
務めたルービン氏(のちに財務長官)とはドールドマン・サックスで共同会長
(CEO)を務めたこともある。
偶然かもしれないが、小澤氏はゴールドマン・サックスとは強い繋がりがあ
る。そして同行が、日本のさる大手都銀をターゲットに、傘下に収めようとい
う戦略を展開したことは、つとに知られたところだ。
会計責任者の不祥事で代議士を辞職した加藤紘一氏は、自民党内では最も米
国との太いパイプを持っていただけに、この事件は、米国にとっても手痛い打
撃になっている。
それやこれやで、米国の金融・外交筋が小泉政権を見限る可能性はきわめて
高く、これに備えて、政権交代の受け皿を求める動きが強まったとしても、何
の不思議は無い。
もちろん、不良債権処理の加速化を始め、政治と行政のあり方を含めて、金
融・産業構造など、この国全体の仕組みを構造改革することを前提にしてであ
る。
とりあえず「ありえない」、ことになった保守党野田党首の自民党入りも、
民主党熊谷前副代表による保守党との新党構想も、すべて小澤氏のサジェスチ
ョンがトリガーになっていることは疑う余地が無い。
4月には、大型の統一地方選が行なわれる。その後の国会解散は必至と見ら
れている。
これに対処するため、足元の覚束ない議員らが、右往左往しているのが滑稽
に見えるが、はたして、新生民主党が政権の受け皿足りうるかどうか。その帰
趨がこうした議員らの一連の動きに、一定の方向性を持たせることになる。
民主党が再生するか、それとも受け皿新党づくりに向けて、流動性が加速す
るか。米国からも大きな関心が寄せられているが、やはり、小澤氏が仕掛けた
ように、新党を立ち上げる以外に道は無いのであろうか。
http://www.mail-journal.com/
◆国会内の政局は全くわからない。米国の手先の小泉、小沢と、中国の手先の橋本、野中の対立と見えたのだが、ここにきて菅直人が動き始めた。米権力中枢は小泉を見限り、次を模索し始めた。石原慎太郎も駒の一つであるが、野中とのつながりもあり不安要素がある。何はともあれ米権力中枢が次の日本の総理を決める。日本はいまだに米国の植民地なのだ。