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マイケルジャクソン(44才)の日常生活での神秘的トレードマークは,いつも顔を半分おおっている大型マスクだった。突然コンサート計画をキャンセルしたためプロモーターから民事訴訟されカリフォルニアの彼の住まいの近くの裁判所に被告として出廷したマイケルは、人定質問に際し、判事の、そのマスクをとりなさい、との慈悲なき命令でマスクを公共空間で初めてはずした。そこにあわられたのは、整形手術でボロボロに顔面崩壊しているの噂に違わぬ、悲惨にも崩壊したその相貌だった。幽霊のような破壊顔になっているなどと揶揄ぎみに伝えていたイギリスの大衆紙ミラー紙を告訴していたマイケルの、その報道通りの顔を初めてさらすにいたった。
資本主義では身体も商品化される。それにより虚名を隆盛できる一方、その代償は払わなければならないようだ。
ここに現代社会の惨い矛盾をみる。ここまでしなければならないのか。彼にとっての戦争とは、自分の虚名盛名のために,白人に追い付き対抗するため、無数に相貌を白人顔に変形させ、黒い皮膚を白くし,結果、日常をマスク、仮面でおおわなけれがならないようなものだったか。
この記事の一番下にいき、picture gallelyをクリックすると4枚の写真を見ることができる。写真3を見られたい。鼻と顎,唇が崩壊しており、ばんそうこうやヒゲで隠しているが、彼のスーパーヒットアルバムタイトルのようにスリラーに顔カフカしている。vanity fairの裏通りをみてしまった感がある。
最大のライバルとされていたプリンスの熱狂的なコンサートを昨年アメリカでみているが、彼はマイケルに対し音楽的才能が屹立し圧倒しているため超小柄な体も顔も黒人(イタリアの血が入っていて独特の顔だが)であることもコンプレックスを持つ必要がないようだ。ただ、神父のようなファッションで紫色の十字架型の特製エレキギターでステージから聖書を読め!イエスが究極の答えだ!と7メーターほどしか離れていないこちらにつばきをとばしながら説教する、「ロックの貴候子」からキリスト教伝導師に変身していたのにはほとほと参ったが(赤ちゃんを事故で失ったからとはいえ、白人のデタラメで人格破壊をもたらす宗教を、彼もふくめなぜ黒人たちがそんなに好きなのか、今もってよくわからない)。エレキギター、鍵盤の巧さ凄みにはあらためて脱帽。アレンジの才覚といいシャープなダンスワークといい、戦慄が走るほどすべて超クールなのだ。日本での彼のコンサートも近付いている。
傍聴席に居並ぶマイケルのファンは彼が法廷でマスクを取った瞬間,恐ろしいものをみたようにあえぎ声を出したそうだ。
それにしてもマイケル、あなたの「戦争」の「惨禍」は、これか。
資本主義の病理はブッシュ、マイケル、どこまでも広く深く渡り様々な虚しい戦争を生み出している。ルックスに対する神経症に陥るぐらいなら、プリンスといっしょにイラク戦争を阻止するための歌と演奏を披露してほしいものなのだが。
http://www.thisislondon.co.uk/news/articles/2046262
記事はイギリスの報道メディアThi is London(EveningStandard紙系),写真はAPより。