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米国のジェームズ・ケリー国務次官補が10月初めに北朝鮮を訪問した際、北朝鮮側が高濃縮ウランによる核開発だけでなく、生物・化学兵器の保有も認めていたことが13日、明らかになった。
日本政府関係者が同日夜、明らかにした。北朝鮮が核兵器に加え、生物・化学兵器という大量破壊兵器の保有も認めていたことは、北朝鮮の核兵器開発問題をめぐって14日にニューヨークで開かれる朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)の理事会の議論にも影響を与えそうだ。
ケリー国務次官補は10月初めに訪朝した際、金正日総書記の側近とされる姜錫柱第1外務次官と会談し、姜次官が核開発の事実を認めた。日本政府関係者によると、この会談で、姜次官は「北朝鮮は核兵器以外にも、バイオ(生物兵器)でも何でもある」と述べ、生物・化学(BC)兵器の保有に言及し、米側を威嚇するような発言をしたという。
日本政府はこれまで、北朝鮮の生物・化学兵器については、「化学剤を生産できる複数の施設を保有しており、すでに相当量の化学剤などを保有しているとみられている。生物兵器も、一定の生産基盤を保有しているとみられている」(「2002年版防衛白書」)とし、保有が濃厚との見方を強めていた。
一方、14日のKEDOの理事会について小泉首相は13日夕、首相官邸に外務省の田中均アジア大洋州局長、海老原紳北米局長らを呼び、日本の対処方針を協議した。日本政府としては、11月分の重油供給を米国が予定通り実施する見返りとして、「北朝鮮に迅速かつ検証可能な方法で核開発の即時撤廃を求める」との姿勢を特別声明の形で打ち出すことを参加国に提案し、北朝鮮の変化を促したいとしている。
米国は1994年の米朝枠組み合意に基づき、KEDOを通じて北朝鮮に年間50万トンの重油を提供しており、11月分の重油約4万3000トンは現在、タンカーがシンガポールから北朝鮮に向かって運搬中だ。米国は制裁措置として重油提供の凍結を検討しているが、日本政府は、重油提供を凍結すれば、KEDOの枠組みそのものを壊し、北朝鮮が予想外の行動に出かねないと懸念している。
今回のKEDOの理事会は、北朝鮮が10月に核兵器開発を認めて以降では初めて。日米韓3国と欧州連合(EU)の代表者らが参加し、日本からは日朝国交正常化交渉を担当する鈴木勝也KEDO大使が出席する。
(11月13日23:47)