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(回答先: 中東和平に米国のコミットは不可欠 投稿者 キャッシー 日時 2002 年 11 月 13 日 08:41:06)
キャッシーさん、こんにちわ。
「パックスロマーナ」・「パックスブリタニカ」・「パックスアメリカーナ」的な世界観を否定するわけではありませんが、それらが、それぞれローマ帝国・大英帝国・米国の経済権益や価値観の世界化をめざすものであり、それに抵抗する他者を圧倒する軍事力で打ち倒すというかたちでの“平和”の実現であったことをきちんと考慮すべきです。
アメリカ的な価値観を好ましいと考え、アメリカの経済権益のおこぼれをもらいながら日本の“国益”を確保するという政策もありだと思っていますから、そう信じているのならそう主張したりその実現に向けて活動することを否定はしません。
それが、今後も日本の“国益”になるかどうかで議論すべきことだと思っています。
(戦後日本の“国益”が「パックスアメリカーナ」のもとで確保されてきたことを認めています)
>世界最大の紛争地域の和平に世界最大の軍事大国のコミットが
>必要なことは小学生が考えても分かる。
言葉を返せば、そのようにしか考えられないのが“小学生”です。(小学生には失礼だが...)
中東を「世界最大の紛争地域」にした中心勢力は、英国であり米国です。
そして、中東を「世界最大の紛争地域」にし続けてきた中心が米国です。
米国政権が、イスラエルに対する経済・軍事援助やU.N.の対イスラム決議拒否権行使を行わなければ違った展開になっていたはずです。
戦後世界の紛争が、米英仏などいわゆる先進欧米諸国によって引き起こされ(挑発による誘導も含む)、武器援助などで長期化と拡大がはかられたという歴史を無視しています。
>大国の重石がなければ、近隣諸国同士がいがみ合い、殺し合う
>だけの話だ。
いわゆる大国が介入しなければ、いがみ合う近隣諸国同士の殺し合いも緩和的なものになります。
キャッシーさんの価値観には、米国など先進諸国の知性や判断力が優れているという思い込みがあるように見受けられます。
私は、9・11以降の推移を見ている限り、米国政権の知性とアフガニスタンタリバン勢力の知性を比較すれば、タリバンのほうが上だと思っています。
米国政権が上なのは、軍事力・経済力・世界世論への影響力といったものです。
>今の情勢を冷静に分析するならば、フセイン大統領に平和主義への転換を説くべき
>だ。イスラエルの存在を認めよ、査察を受け入れよ、武装解除せよ、と。米国を止め
>ることはできない。フセインだけがイラク国民をその大量殺戮から救う事ができる。
フセイン大統領がケツの穴までW.ブッシュ大統領にさらし、現在以上の「イラク攻撃反対」という国際世論のを高まりを実現することは重要です。
しかし、「フセインだけがイラク国民をその大量殺戮から救う事ができる」という考えは虚妄です。
イラク国民をその大量殺戮から救う事ができるのは、米国政権だけであり、そうするように米国政権に影響力を行使できる人々(米国民が中心)だけです。
米国政権がフセイン政権の打倒を公言している状況で、「フセインだけがイラク国民をその大量殺戮から救う事ができる」というようなお為ごかしはやめられたほうがいいと思われます。