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北の恐怖宣言「核攻撃なら地球を壊す」〜地下核実験、ミサイル、生物兵器…(ZAKZAK 2002/11/05) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 11 月 05 日 19:01:12:

「敵が核攻撃を仕掛けるなら地球を壊す」−。拉致と並び、日朝正常化交渉の最優先課題である北朝鮮の核開発問題。交渉決裂で11月開催予定の安保協議の場で改めて議論されるが、北の『核カード』の脅威が牙をむく。米国は近い将来、北が地下核実験を強行する恐れがあると懸念する。小型核爆弾50個の実戦配備説はともかく、米本土まで射程のテポドン2号、サリン、炭疽(たんそ)菌、特殊部隊10万人…。金日成・正日親子が40年間構築してきた軍事国家の照準はピタリ、米国と日本に向かう。
約2年ぶりの日朝国交正常化交渉は、10月29日から2日間、マレーシアの首都クアラルンプールで再開された。
日本側は拉致被害者5人の子供らの早期帰国と核開発問題を最優先課題に位置付けたが、北朝鮮側は経済協力と引き換えの『人質カード』と、米朝協議再開の切り札にしたい『核カード』を温存し、交渉は決裂した。
交渉の翌日、複数の米政府関係者から『北朝鮮が地下核実験の恐れあり』との衝撃的なニュースが飛び込んできた。
プルトニウムと高濃度ウラン双方を利用した核兵器の開発を目指し、巨大な洞窟(どうくつ)を使って地下実験が可能だという。
北朝鮮は故金日成首相(当時)が1962年、「経済発展に制約があっても国防力を強化すべき」との方針を打ち出して以来、『軍事国家への道』を突き進んできた。
北としては、金正日総書記の世襲による独裁体制を揺るがすほどの超食糧危機のなか、過去、再三のコメ支援にみられるように、『核カード』は食糧と直結する最後の「頼みの綱」である。
94年の米朝枠組み合意を反故(ほご)にしてまで、広島型原爆の材料になる高濃度ウランの精製に着手した。
朝鮮労働党の機関紙『労働新聞』が今年4月、「敵が核攻撃を仕掛けてくるなら地球を壊すというのが、死を覚悟したわが軍隊と人民の意志である」と脅し文句を掲載するなど、入念に準備された切り札でもある。
「濃縮ウラン使用の広島型以外に、より高度なプルトニウム使用の長崎型原爆を3個持っている」(韓国軍事筋)
「70年代には、最大50〜60個のソ連製小型核爆弾を実戦配備していた」(亡命科学者)
「東京など一都市を壊滅させる『戦略核』はともかく、限定地域で敵の軍事力をたたく『戦術核』を持っている可能性は高い」(軍事評論家)
実際は真偽も定かではないが、核に対する北の執念が実ってか、日本にとって笑い事で済まない『核カード』の虚像は膨れ上がるばかり。
北には願ってもない展開で、目の上のコブの米国以外に、『核カード』を切るはずがない。
日朝安保協議では、核以外の軍事カードを小出しにしてくる公算が大きい。北が『核カード』をもてあそぶ限り、日本は脅威にさらされ続けることになりそうだ。
防衛白書や韓国の国防白書によると、北は兵力で約110万人と世界第4位に位置し、「国民20人に1人」が現役兵士と国民皆兵状態。うち10万人が特殊部隊という世界に類を見ない実戦的かつ好戦的な軍事国家だ。
韓国国防筋は、北が日本全土をほぼ射程に治めるノドンミサイル(射程1300キロ)を97年から日本海沿岸を中心に100基も配備していることを指摘している。
98年に日本上空を通過したテポドン1号(同1500〜2000キロ)が配備済みで、米本土が射程に入る長距離弾道ミサイルのテポドン2号(同約5000キロ)も開発中とされる。
いまだ軽量化がネックで核弾頭を搭載できる能力を持たないとはいうものの、ミサイル問題は日本にとっては肌で感じる直接の脅威といえる。
薄ら寒いのは、北の生物・化学兵器開発疑惑が未解明なまま放置されていることである。
雑誌『軍事研究』編集部の大久保義信氏は、「旧ソ連崩壊後、キーロフにいたロシアの科学者に北がアプローチしたと報じられたことがある」と前置きして指摘する。
「北朝鮮が生物・化学兵器に関心を持っているのは明白だ。査察が入っていないので正確なことは分かっていないが、化学兵器では、マスタードガスやサリンガスを生産・貯蔵しているのではないかと指摘されている。生物兵器では、炭疽菌の培養が疑われている」
日米軍事筋によると、北が保有する神経ガスや催涙ガスの量は2500〜5000トンとされる。
イラクなどが使用したように、生物・化学兵器は製造コストが安く、超ハイテクな科学技術も必要としないため『貧者の核』とも呼ばれる。日本にとっては、現実的な脅威になる。
培養が比較的容易な炭疽菌。昨年9月11日発生の米中枢テロの関連でも明らかなように、郵便物に白の粉末で混入したり、水源に混入することで強力な武器になる。
「静かな大量殺戮(さつりく)兵器」として、市民に無差別に襲いかかる。
近い将来の地下核実験の機密情報が流れるなか、北は核以外にも各種の軍事カードを持つ。
10月4日に米朝高官協議が決裂すると、金総書記が10日後の14日から連続5回も軍視察を行うなど、体制維持の土壇場で悲願の『核カード』を手中に、最後のあがきに必死なようだ。
北朝鮮側は「死を覚悟した者を打ち負かす者はいない。これは軍事優先政治を最後まで奉じようとするわが軍と人民の信念である」と、開き直りの談話も発表する。
大久保氏は「兵員の頭数は確かに多いが、装備が旧式で練度も低い。実態を知れば兵力的な脅威は感じない。ただ、日本の暴力団と組んで、外貨獲得で覚せい剤を密輸するなど暗黒組織的な脅威がある」と分析する。
多くの日本人が感じる「北の脅威」。『核カード』を盾に、恫喝(どうかつ)的な態度を増長させるテロ国家を相手に、正常化交渉や安保協議で日本政府はタフな交渉を強いられそうだ。

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