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10/29 17:46 イラク政権に手痛いデモ 市民の声圧殺も限界か 外信48
フセイン・イラク政権による二十日の「収監者の即時恩赦」の大
統領令を契機に、「恩赦されたはずの家族が戻ってこない」と訴え
る市民のデモが首都バグダッドで起きた。当局が動員しない自発的
なデモが首都で公然と起きたことは「大変画期的」と現地外交筋は
指摘。「国民の大統領への百パーセントの信任」を誇示する裏で、
秘密警察などで人々の声を圧殺してきたイラク当局の方策が限界に
きていることをうかがわせた。
百数十人のデモ隊は二十二日、通常の大統領賛美デモと同様「サ
ダム(フセイン大統領)に血と魂をささげる」などと叫びながら、
情報省ビル前に集まった。
デモ隊の一部は「即時釈放と発表されたのに、帰らない人がたく
さんいる。このことを大統領に伝えて」との請願を同省に託すこと
に成功。同省側は「情報相を通じて大統領に伝える」と約束せざる
を得なかった。
同ビルは外国メディアが常駐する同国唯一の施設。デモ隊が恩赦
措置と関係のない官庁を請願の場所に選んだことは、多数の「消え
た収監者」の存在を外国メディアに伝える狙いがあった可能性が高
い。
市民は普段、秘密警察の目を気にしており、公の場で政府公式発
表からはずれた発言はしない。特にイスラム圏ということもあり、
外国人記者に自分から話しかけることはまずない女性たちが「夫は
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>政治犯」「一九九二年に逮捕されて以来、どこにいるのか分からな
い」とカメラに詰め寄る姿は衝撃だった。
同省職員らはデモ隊が同日再び集まった時には記者団に取材をや
めるよう求め、報道陣が雇ったイラク人通訳には「彼らの言い分を
伝えるな」と命じた。
「即時釈放」にもかかわらず帰らない人々は、処刑された可能性
がある。政治犯について外交筋は「数万人はいるとの説がある」と
指摘。「学生時代にイスラム活動をしていた友人が逮捕され、二十
年以上消息がない」(バグダッド市民)といったケースは、珍しい
話ではない。
現地外交筋は「このデモが大衆運動につながる可能性は50%以
下」とみる。しかし、米国の攻撃準備が国民に不安をかき立てる中
、イラク消息筋は「人々が声を上げ始めた。デモは何か大きな変化
の始まりではないか」と指摘した。(バグダッド共同=小熊宏尚)
(了) 021029 1745
[2002-10-29-17:46]