現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
【ニューヨーク上村幸治】
イラクの大量破壊兵器廃棄をめぐる査察を担当している国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は28日、イラク問題を議論する国連安保理の非公式協議に出席した後、より厳しい対イラク安保理新決議案の採択を歓迎すると表明した。
新決議をめぐっては、現在、米英がイラクへの武力行使を容認する強硬な決議案を正式提案し、フランスとロシアがそれぞれ武力行使容認を含まない独自の決議案を非公式に提示し、紛糾している。米英案への支持を色濃くにじませたブリクス委員長の発言は審議の行方に影響を与える可能性もある。
ブリクス氏は一緒に出席した国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長とともに会見し、「国連の査察に協力しないなら、安保理から強い動きが出てくるということをイラクにわからせて欲しい」と述べ、対イラク強硬案を評価した。
同時に、どのような決議が採択されるにせよ、査察団の権威を損なわず、その努力を徒労に終わらせないものにして欲しいとも要請した。
一方、ブリクス委員長は非公式協議の席上、米英案と仏案がイラクに対する大量破壊兵器の申告期限について「30日以内」と規定している点について「これだけの日数で十分なのだろうか」と疑念を示した。また米英案が、イラクの科学者を国外に連れ出して聞き取りを行うと定めている点にも言及、法的な問題点を詰める必要性を指摘した。