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10/21 16:15 政情不安が経済成長に影 軍反乱のコートジボワール 外経56
共同
西アフリカ経済の中心を占めてきたコートジボワールで、政情不
安が経済に暗い影を落としている。「西アフリカの象にする」と経
済大国化の目標を掲げ、一九九○年代半ばからの高成長を実現した
べディエ大統領が九九年末のクーデターで失脚して以来、海外から
の投資は冷え込んでいるうえ、九月に起きた反乱が追い打ちをかけ
た。
国内総生産(GDP)約九十億ドルの経済の柱は世界の生産量の
四割に達するカカオ豆産業だ。加工品を含め、輸出の36%(二○
○一年)を占める。
九月の反乱軍の蜂起はカカオ豆の収穫開始期にちょうど重なった
。物流は停滞し、反乱軍がカカオ豆産業の中心都市ダロアを制圧す
ると、ロンドンのカカオ豆先物相場は十七年ぶりの高値水準となっ
た。
隣国ブルキナファソなどからの移民が千六百万の人口の四分の一
を占め、カカオ豆産業の主要労働力となっているが、反乱軍の黒幕
がブルキナファソ政府だとの憶測が外国人排斥をあおり、移民労働
者が逃げ出す動きも報じられた。停戦は整ったが、産業への打撃は
尾を引く可能性がある。
コートジボワールは九九年のクーデターの影響で二○○○年の経
済成長率がマイナス2・3%を記録。○一年は0・1%とプラス成
長に転じ、経済は正常化の兆しをみせていた。政府は今年からの経
済三カ年計画で○四年には成長率を5%に引き上げるとの目標を設
定したが、反乱で初年度から逆風となった。
紛争が経済成長を阻んできたサハラ砂漠以南のアフリカでは、シ
エラレオネやアンゴラでの内戦終結など最近は明るい材料が目立っ
ていた。七月に発足したアフリカ連合は、紛争根絶や民主化を誓う
見返りに、先進国からの投資や支援の拡大を期待しているが、コー
トジボワールの政情不安はこの「アフリカの誓い」に傷を付けた形
だ。(ヨハネスブルク共同=金子大)
(了) 021021 1614
[2002-10-21-16:15]