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あの宮崎学HPより北朝鮮「金王朝」打倒のためになすべきこと 投稿者 Ddog 日時 2002 年 10 月 05 日 17:35:27:

もと左翼武闘派のキツネ目の宮崎学氏のHPです。自分としては少し意外でした。Ddog
以下http://www.zorro-me.com/2002-10/021001.htmlより転載

北朝鮮「金王朝」打倒のためになすべきこと

どこにおるねん?サヨクは?     

 

 宮崎学である。
 予想通り北朝鮮拉致問題はますます底無しの不気味さを露呈してきた。手近にある「週刊朝日」が67人、と書いているな。10日前のわしの情報の87人にあと20人や。がんばりや。さて、外務省と北朝鮮合同の「拉致幕引き劇」は見事に失敗した。これから日本国民の目をそらせるのは戦争ぐらいしかないで。両者とも今頃、しもた!おもとるやろ。もっとも今日入ってきたばかりやけど、国際金融筋ではイラク・米国戦争は11月28日開戦や、いわれとるからユダンはでけんで。。

 ま、観測気球の意味もあるやろし、この話はまた次回においといて、今日は北朝鮮についてだたさまざまな分析や意見が出尽くしている感があるが、すっぽり抜けている観点がある、と指摘しておこう。 この際、見逃してはならない問題は「北朝鮮労働党」とは何か、ということだ。

 この問題の理解を抜きに、北朝鮮を「ならずもの国家」とののしり、「拉致問題の真相追求」を、と声をいくらあげても、真の解決にはいきつかない。

★なぜ「拉致」が必要だったのか?

  たとえば、では、なぜ彼らが70年代、「拉致作戦」を相次いで敢行したのか?声をはりあげるだけのマスコミは「南や、日本に潜入させるスパイに日本語や日本文化を教える教師が必要だったから」と言い続けている。

 しかし、これは間違いや。 すくなくとも拉致頻発のスタート時点の話としてはおかしい。

  ちょっと考えてみただけで、在日朝鮮人、総連系の人間のなかにいくらでもそんなことのできる人は1000人の単位でおった。それどころかそれ以前に金天海のように、日本から北に帰国した人たちだけで数10万人もおるのだ。無理して「教師」を拉致する必要などまったくないことはあきらかだろう。すくなくともあの当時、「革命幹部の訓練」など必要ではなかったのだ。 では、何が真の動機だったのか?わしは簡単な話、あれは一種の「冒険」だったのだろう。自らの機関の優秀性を実行してみる「力試し」とか「自慢話」のネタづくり競争だった、とおもっている。

 アホかいな、と思うだろうがこの当時の北朝鮮における朝鮮労働党の党大会に注目する必要がある。

 実はいまだに歴史の謎となっているのが1967年に開かれたはずの朝鮮労働党第15回中央委員総会(15中総)なのだ。

★カギは「第15中総」だ

  この前の14中総、この後の16中総というのはある程度内容が発表されているが、この15中総、というのは今もって中味は秘匿されている。そして、14中総の中央委員の顔ぶれと16中総のそれは、メンバーが全くといっていいほど入れ替わってしまった。わしが「不逞者」で取り上げた革命家・金天海の消息が全くわからなくなったのもこれ以降だ。この時期から数年をへて日本人拉致事件が頻々と起こるわけである。

この時、何があったのか。粛正が行われた、とみてよい。。

  当時は、1965年に日韓条約が結ばれ、日本の資本が雪崩をうって韓国進出を果たし、いっぽうでソ連と中国の間の緊張も一段とましており66年からは中国で文化大革命が始まる。プエブロ号事件(北朝鮮東岸・元山沖の公海上で活動中の米国の情報収集艦プエブロ号が乗務員83人を乗せたまま北朝鮮海軍に拿捕された。同年12月、乗務員は全員釈放され帰国を認められた。)も起きている。

 「金王朝」はそのような情勢の中で存続への道を必死に模索していた結果が、おそらくソ連派系を中心とする幹部たちの大幅粛正、「王朝忠誠派」の養成だったのではないか。 その連中の「忠誠記録づくりゲーム」のターゲットとされたのが 拉致された人々だったのだとおもう。

 ★麻薬としての「粛正」

世界の共産党史をみると 「粛正」というのは一度やると止められない麻薬のようなもんやねん。

 スターリンとソ連共産党の歴史が物語っている。 はずかしながらわしらの学生運動におけるゲバルトというのも同じだった。最初は素手、次は立て看板づくり用の角材だったのが、釘が打たれた棒になって、鉄パイプになってボウガンや火炎瓶、やがて集団で一人を襲うリンチから、殺人になり、最後は仲間同士で陰惨な殺し合いをはじめてしまった。 わしにやられたゆうのんもおった?あはは、そら手で殴って裸にして山の中においてきたぐらいのとこでやめや。

 

 反省を込めて言うのだが、今おもっても、仮に万一、あの当時の共産党だったわしらや新左翼が本当の権力、軍事力や警察力に等しい力を持ったらどうなったか・・・、わしら自身が金日成や金正日に成り得た可能性、というのは十分にあった。まあ、わしはすぐ粛正された方やろけどな。 「粛正」・・・暴力による敵対勢力の物理的排除、というのはサヨクにとっては大変魅力的な誘惑であった、といえる。サヨク麻薬やな。 そしてこれをやると必然的に恐怖と疑心暗鬼を元に秘密機関がガン細胞のように増殖する。

 北朝鮮での粛正も麻薬だった。

 何度と無く繰り返され、内容もより「高度」かつ組織化されたものとして発展、エスカレートして行ったのだろう。粛正という獲得形質は、以後北朝鮮労働党の遺伝子レベルで組み込まれてしまったのだ。「獲得形質が遺伝する」、という今日では間違っていると証明されたソ連の生物学理論は、スターリンが誉めまくったものだが、ソ連や北朝鮮の権力ではまさに正しかったのは皮肉やな。

 「拉致事件」というのはそのような過程において、それぞれの組織の実力誇示や自慢のタネ、いわば我が国の左翼が火炎瓶から火炎放射器、幼稚なロケット弾などで「革命」が起こせるちうような自閉的、小児病化していったと同様の過程を経て70年代から80年代にエスカレートしていったのだろう、というのがわしの感想だ。

 そうだとしたら、当然、今言われているような、「真相究明の努力を要求する」とか「外交の場でダンコとした姿勢で」というような「姿勢」論だの「毅然」論で問題は解決しないことはあきらかだ。「ワルイワルイ」と声をいくらあげたって脳腫瘍にオロナイン軟膏塗るぐらいの効果しかない。

★「金王朝」打倒への道

 わしは「金王朝」は打倒しなければならん、とおもう。

 それはかって、「金王朝」を賛美したこの国の左翼の負うべき政治的責任ちゅうもんやろ。しかし、その方法は、よってきたる原因、すなわち第15中総でなにがあったか、ということの追求なしにはなしえない、と理解する。それをやる責任が左翼、かっての左翼だったわれわれにはあるだろう。そして拉致家族や遺族でない、「国民の負託に答える政治勢力」を標榜するならば現実の打倒の方法も、日本政府や外務省に対してワルクチを言う以上のことが求められる。

 現在、関西では朝鮮総連が大揺れに揺れている。自分たちを騙してきた北朝鮮政府、「偉大なる首領様」に対する異議申し立てが始まっている。

 これまで、あくまで「拉致は日本政府のでっちあげ、言いがかり」と突っぱねてきた人々の中には、本当に祖国の言うことを信じていた人々がいる。近年、どんどん北朝鮮内部の情報が明らかになってもなお、一縷の望みをもって自分たちの国のリーダーを信じていただけに、落胆と怒りは、深いものがある。かって壮絶な反権力闘争を闘った土地柄やしな。

 しかし、総連幹部らに文句ゆうちゅうのは当然北朝鮮に筒抜けや。文句ゆうだけで命がけやで。日本政府からの保護などあてにならんことは当人たちがいちばんようしっている。自分もむろん危ないが、北に家族、親族もおる人が大半だ。今は知らん顔していてもしっかり記録されあとで復讐されかねない。いや必ずしよるやろとおもわんとあかん。

 わしは、運動としてはこの人々の、日本に於ける人権と安全を断固守るということを視野にいれた国民的な運動が必要だとおもう。そしてそれはかっての左翼が今、何よりもやらなければならないことだ。それこそが、アメリカや小泉政権といった権力側ができない、それでいて北朝鮮崩壊への我が国で行えるもっとも有効な実行可能な手段なんやからな。

 サヨクどこにおるんや?拉致問題で聞こえてくるのはふつーの市民運動みたいなんばっかりやで。市民運動では「15中総の謎」は解けない。解けない以上病原菌は見えてこないから見当違いな対策が次々にうちだされしまうおそれが強いのだ。アホな「市民」にまかせといたら、朝鮮系住民に嫌がらせや暴力ふるいかねんし、これも実際に毎日起きている始末だ。

 このような事態に、なにもしようとしないなら日本のサヨクは、「反共」でありさえすればどこの国の独裁政府でも、反対勢力でも応援したアメリカ帝国主義の思想的裏返しにすぎない。こらホンマ、権力もたんときは奴隷か乞食根性、もったら北朝鮮、金正日になりかねん連中だといわれてもしゃあないで。

★「朝鮮労働党史」の研究をやらんかい

   われわれも学生時代、朝鮮大学などと交流するとチョー豪華なメシくわされて、「千里馬」とか、スタジアムを埋め尽くしたマスゲームのモノスゴイ映像を見せられ、仰天したり感動したりしていたのが60年代であった。まあ、あのころの原色のなまなましい赤インクのめだった「朝鮮画報」とか「人民中国」を、当時学生で左翼だったらしらない人はいないだろう。

 そして、あのころまで、わたしはそのグラビアのいささかわざとらしい写真や記事などをみながらも、「こら、人間が住める国ではないか」という思いを感じたことも確かだった。それが80年代以後、どんどん機械的な言葉となり、無表情な顔が増え続けていった。 「叛乱者グラフィティ」の対談でも書いておいたが、当時総連系の高校や、大学でとつぜん、成績のええ生徒が何人か学校に呼ばれて、きょうしつにもどってくると実に暗い顔をしていた、という。「キミは北朝鮮に行って、祖国に貢献せよ」と言われたのだ。この中にはいまもって生死すらわからんわしの知り合いもおることは、「突破者」に書いたとおりだ。

 北朝鮮の金王朝を倒さないかぎり、「拉致問題」の真相など明らかにならない。 そのためには朝鮮労働党史を、もう一度勉強しなおす必要がある。誰もやらんかったらわしがやるしかないか、と今おもっている。

 

(2002・10・1)

 

 

 

キツネ目事件調書 56  アサヒ芸能10月3日号より

  米国 「イラク侵攻」で始まる対日内政干渉

 暴対法、盗聴法、共謀罪・・・悪法には裏がある

 

 

 12日午前、ブッシュ米大統領は国連総会で演説。「国連がイラクに対して大量 破壊兵器の廃棄を強制できなければ行動は不可避だ」と述べ、査察が失敗すれば、軍事攻撃も辞きないという強硬姿勢を明確に宣言した。

 これを受けて今、日本国内でもアメリカが本当にイラク攻撃を仕掛けるのかどうかが大さな関心事になっているが、結論からいえば、必ずアメリカはイラクを攻撃する。

 世界はすでにこれを前提に動き始めているし、その流れはプッシュ自身にも止められまい。

 そんな中、イラクが国連による査察を無条件に受け入れると言いだしたという報道もあるが、これは時間稼ぎのいつもの手であり、それによってアメリカの方針が変わる可能性はまったくないはずだ。

万が一、イラク侵攻を中止すればプッシュはウソつき扱いされ、米国民の信頼を失墜する。選択の余地などない。

イラクつぶしの大きな理由はほかにもある。

 埋蔵量世界第2位といわれるイラクの石油資源が魅力であることは言うまでもない。

 だが、これはあくまで副次的な要因。本質的な部分としては、アメリカはここでイラクを徹底的に叩きつぶすことで、その絶対的な力を全世界に示そうとしているのではないか。

 先日の日朝首脳会談をはじめ、ここに来て北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が軟化している背景にも、イラク侵攻の脅威があったのは間違いない。イラクが落ちればPLO(パレスチナ解放機構)もアメリカの主張をのむだろうし、あわよくば中国も支配下に…そんな世界制覇の野望が見え隠れしている。

 

75年のベトナム戦争敗北を受けてアメリカは、戦争否定という総括をした時期はあったが、あれから30年。同じ轍を踏む結果 になることがわからんのか。業やな、これは。

 侵攻が始まれば、悲惨な事態が待っていることに疑う余地はない。湾岸戦争時には、曲がりなりにもイラクには軍隊があったが、今はとてもそう呼べるほどの集団は存在しないらしい。恐らく正面切っての軍事衝突は避け、都市部への立てこもりをもくろむのではないか。都市部には現在も大勢の一般 市民が生活しているだけに、犠牲者は相当数に上るだろう。

 アメリカのターゲットはもちろん、フセインである。有事の際は彼も首都バグダッドの専用シェルターに潜伏すると言われている、このことからも、攻撃が都市に集中するのは確実である。

 また、このシェルター、実は日本の某大手ゼネコン製のものなのだ。某社担当者によれば、どんな爆弾を撃ち込んでも壊れないとのこと。そう簡単にしとめられはしまい。

 これに対し、イラクが逆襲するとなれば、アルカイダ同様にアメリカ国内へのテロ行為しかない。

となれば、アメリカは戦術核兵器を使う可能性がきわめて高く、被害規模は圧倒的に拡大する。先日、英紙でキッシンジャー元米国務長官が「軍は最大限に展開しろ。イラクが短時間で崩壊するのを当てにしてはいけない」との意の言葉を語っていたが、これも核の使用をほのめかしていると言えるだろう。内政不干渉、国際法の理念順守への「挑戦」とも言っているが、挑戦ではなく単なる「違反」やろ。

 問題は、イラク侵攻が日本に与える影響だが、結論からいえば、何一つめでたい話はないな。

 まず、政界からいえば日本の政治家は選挙と金儲けしか関心がないから、まともな対応は望むべくもない。先日、有事法制について野中広務が「急ぐ必要はない。国民的議論が必要だ」と牽制していたが、これも抵抗勢力としての存在感を顕示するためのポーズにすぎん。恐らくこれからは小泉が総理の権限をフルに使ってトップダウン型の政治を進めていく。アホな国民もそれを頼もしいと評価する。小泉政権は、しばらく生き延びるだろう。

 そして、過去の事例からいって、国内の刑事法体系が厳しくなる可能性が高い。

先ごろ、森山法相が法制審議会に諮問した「共謀罪」の新設などは、その典型である。犯罪の謀議に加われば、実際の犯罪の有無にかかわらず逮捕する、というのだからムチャクチャや。

 このほか、俺たちがさんざん反対してきた個人情報保護法案も若干の修正を加えただけで、次の国会では可決されそうな雲行きである。

 92年施行の暴対法も同例であろう。ヤクザ組織を指定暴力団にするだけで、何か起こさないかぎり罰則規定のない同法は、あまりに中途半端である。成立の背景に、ヤクザの所業が目に余るから取り締まるという目的があるというなら、アメリカのリコー法並みに徹底壌減を目指した法規を作るのが筋やる。

それをしなかったのは、明らかに国内事情からではなく、外的要因である。しかも、警察にとっては、管轄に指定団体があれば、その監視名目で国からーつの組織につき多額の予算が取れるとも言われている。だったら、何やようわからんけど、やりまっか。警察の本音もそんなとこや。

 つまりは戦争(今回で言えばイラク侵攻)を、国内的に整合性があるものにするために 当該の先進国どうしが結託しているにすぎないのである。かつて戦争は一部で戦争成金を生むという経済効果 の側面もあった。しかし、今回はそれは期待できん。ベトナムや朝鮮戦争のように武器の部品を日本が大量 に供給することほまず考えられんし戦場は中東という遠方が舞台となることで、物資の輸送で儲けるということも不可能や、 湾岸戦争時は、一部で生鮮食品の価格が上がったようだが、経済全体に与える影響など微々たるもの。少なくともこれを機に一気に景気回復など、夢のまた夢。むしろアメリカから拠出させられる金が莫大で、逆に足をひっぱられることになるのがオチや。

 さらに何より怖いのは、小泉が国のかじ取りを一歩誤ると、日本がアジアで孤立する危険性があるということ。アメリカは自分に逆らう国は少ないと見ているようだが、これはおおきな過信で、アジア諸国の中でアメリカに無条件で同調するのはむしろ少数だろう。

 仮に、アメリカが核兵器でも使おうものなら、反米連動は一気に盛り上がり、インドやパキスタンなどの核保有国が核を使いだす可能性が高まることほ間違いない。それこそ第三次世界大戦もリアリティを帯びてくる。

 アメリカはそれを覚悟で、地獄へ通 じるパンドラの箱を開けるのか。今はまさにその瀬戸際なのである。

 

 

◆今週のテーマ

イラク攻盤迫る米・ブッシュ政権はフセイン大統領の独裁状態のイラクを無法国家と断罪。大量 破壊兵器査察に応じなければ、武力行使も辞さない構え。 独、露は攻撃を牽制。英紙ではフセインがアルカイダ幹部を養成、の報道も。イラク側は急きょ、査察の無条件受け入れを発表したが::。


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