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10/02 17:06 キプロス再統合が暗礁に EU加盟前の解決困難 外信55
【カイロ2日共同】一九七四年以来の南北分断の解消を目指し、
今年初めから集中的に行われてきたキプロス再統合をめぐる交渉が
暗礁に乗り上げている。
ギリシャ系のキプロス共和国は、十二月の欧州連合(EU)首脳
会議でEU新規加盟が認められる見通しだが、北キプロス・トルコ
共和国を世界で唯一承認するトルコは「再統合しないままキプロス
のEU加盟が認められれば、北キプロスの(トルコへの)併合もあ
り得る」と強硬発言を繰り返しているためだ。
キプロスのクレリデス大統領は九月三十日、国民に向けた演説で
「トルコは脅迫によってキプロスのEU加盟を阻止しようとしてい
る」と非難。「われわれはいかなる結果にも対応する準備を進めて
いる」と国民に結束を訴えた。
クレリデス大統領は北キプロスのデンクタシュ大統領と今月三―
四日、ニューヨークでアナン国連事務総長が仲介する会談に臨む。
事務総長が独自の妥協案を示す可能性もあるが、局面打開は難しい
情勢だ。
昨年十二月、キプロス大統領として分断以来初めて北キプロスを
訪問。今年一月以降、双方は国連の仲介で集中協議を続けた。しか
し、六月をめどに再統合の枠組みをまとめるという当初の段取りは
、北キプロスとトルコが「二つの独立国による国家連合」に固執し
、暗礁に乗り上げた。
キプロスを支持するギリシャは、交渉はEU加盟後に続けるほか
ないとして事実上さじを投げた格好だ。
トルコは九月三十日、トルコ系キプロス人のトルコ国籍取得を容
易にする協定を北キプロスと締結。トルコのギュレル外相は「一連
の施策はトルコと北キプロスの連帯を強化する」と述べ、キプロス
への圧力を強めている。
(了) 021002 1705
[2002-10-02-17:06]