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パウエル米国務長官は1日、大量破壊兵器の査察受け入れをめぐり、イラクと国連が、全面的に査察を受け入れることで合意したことを受けて緊急記者会見し、「査察団は、新たな国連安保理決議にもとづく新たな指示を得ない限り、イラクに入るべきではない」と述べた。
パウエル氏の発言は、米英両国が目指す新たな安保理決議採択前に査察を再開することは認めないとの立場を示したものだ。イラクとの交渉にあたった国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は、国連安保理の許可のもとに2週間以内に査察チームの先遣隊を出す意向を示しているが、安保理決議がまとまらない場合、米国は強く反対する見通しだ。
パウエル氏は、イラクの姿勢について、98年にイラク側が査察を拒否した際と「同じ泥沼」に国連を引き込もうとする試みと批判。履行に違反した場合の制裁を含む決議でイラクに圧力を加えない限り、査察活動は機能しないとの立場を強調した。イラク側が無条件査察の対象外としている「大統領関連施設」についても、「無条件に受け入れるといったのはイラク側だ」と述べ、査察対象に含まれるとの考えを示した。
米国務省当局者によると、米政府はまず3日に開かれる国連安保理で、ブリクス委員長から経緯を聴取。その上で、査察再開前に新たな安保理決議を採択したい考えだ。決議内容に基づく新たな指示を伴わない限り、査察再開は認めない方針だ。パウエル氏は、「委員長は国連安保理の代理人であり、安保理の意思に基づいて行動することになる」と述べ、UNMOVICが安保理の意向を抜きに査察再開に踏み切ることは認められないと強く牽制(けんせい)した。 (15:19)