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【ワシントン27日=永田和男】冷戦時代の国家戦略である「対ソ封じ込め政策」の生みの親となった元米外交官ジョージ・ケナン氏(98)が議会専門誌「ザ・ヒル」最近号のインタビューで久々にマスコミに登場。ブッシュ大統領が発表した新戦略(ブッシュ・ドクトリン)を手厳しく批判して健在ぶりを示した。
テロとの戦いは柔軟な対応必要
ブッシュ・ドクトリンは、従来の抑止戦略では国際テロ組織や「ならず者国家」などの新たな脅威に対応できないとして、先制攻撃を含む新戦略への転換をうたった。これについてケナン氏は「私が封じ込めと言う言葉を使ったときは(ソ連という)たった一つの現象への対応を示せばよかった」との歴史的経験を踏まえて、テロとの戦いには冷戦以上に柔軟な対応が要求されると指摘。「全く予想も付かない何十通りもの事態が起こり得るのに、たった一つの規範で行動をすべて制約してしまうのは根本的に大きな間違いだ」と疑問を呈した。
ケナン氏は1947年「X」の筆名で論文で封じ込め論を展開。その後駐ソ大使などを歴任した。