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米軍のイラク侵攻問題は、ハードライナーどもと、穏健派の駆け引きが依然として続いているようですが、国連安保理でロシアが米国の提案に拒否権を発動すれば面白い展開になりそうだね。そうなったら、ダブヤはロシアも「悪の枢軸」に追加するのかな。ロシアの国軍首脳の中には、米国へのこれ以上の譲歩に強く反対する声も強いようで、KGB出身ということで、軍部の一定の信用を得てきたプーチンも難しい「カジ取り」を迫られているようだね。
ダブヤパパやベーカー、スコウクロフトが憂慮しているように、ダブヤ政権を引きずり回しているハードライナーどもには、対ロシア戦略が不鮮明だ。今では、国力でも中国にかなり水をあけられてはいるが、そうは言っても10年ほど前までは、世界を2分していた軍事大国。核にしろ、ミサイルにしろ、原潜にしろ、イラクなんぞの比ではない。しかも原油輸出量の急増で、国家財政も回復基調に入った模様。イデオロギッシュな反米は捨てたものの、ロシア・ナショナリズムは残っているわけで、米国といつまでも”蜜月”を続けられるわけもない。イラク問題が米ロの「蜜月終焉」の始まりになるのだろうか。中国は11月の全人代で、江沢民から胡錦トウへの権力委譲があるのかどうか、はっきりするまでは、対外的には大きな動きは出来ないでしょう。
それと、あっしらさんも指摘していますが、この間の「ブッシュ・ドクトリン」では、日本も”仮想敵国”になりかねないことにもっと注意を払うべきでしょう。
先制攻撃の対象は米国の判断のみで決まるわけですから、日米関係がこじれたり、日本が米国債の大量売却を行った場合などに、いつ、日本を「悪の枢軸」に加えるか、は保障の限りではありません。
小生が米国にいた90年頃は、「ジャパン・バッシング」がすざまじく、デトロイトの議員がハンマーで日本車を叩いたり、日系人の団体の事務所への投石や落書きが頻発したりしていました。バンクオブアメリカといった有力企業がスポンサーになった「バイアメリカン」(日本製品を買わずに、米国産品を買おうというキャンペーン)もテレビでガンガン流れていました。バブル崩壊で、「ジャパン・パッシング」さらには「ジャパン・ナッシング」と変わっていったわけですが、心理的には、「ジャパン・バッシング」は日本企業の米国撤退にかなりの影響を与えたようです。こうした事態がいつ再発するかも知れません。先制攻撃論は、キッシンジャーも言うように、ウェストファリア条約や、ウィルソン米大統領の国際連盟での「民族自決権」、レーニンも唱えた「民族自決権」の真っ向からの否定であり、18〜19世紀の「砲艦外交(ガンシップ・ディプロマシー)の復活です。まさか、21世紀にこんなものが復活するとは思いませんでしたし、圧倒的な軍事力があっても、世界全体を支配することなどできっこない訳ですが、9.11ショックで頭の回線のヒューズが飛んでしまったラムジーらハードライナーは、しばらくは、わめき続けるでしょう。まあ、米国が「一人相撲」で敵を増やし続けることは、わが国にとって好ましいことではありますが、ブッシュドクトリンは(潜在的には)米国以外のすべての国(まあ英国だけは別かも知れませんが)に向けられていることに、もっと注意を払わないと、ある日、日本にもディジーカッターが落とされるかも知れません。日本も米国を仮想敵国とする国際戦略を(こっそり)検討開始すべきでしょう。