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【ロンドン笠原敏彦】
ブレア英政権は24日、イラクの大量破壊兵器開発の現状を分析した評価報告書を公表し、同国が化学・生物兵器の使用に向けた軍事計画を有している、と警告した。また、フセイン政権は化学・生物兵器の製造を続けているとし、国連制裁などの「封じ込め」政策は大量破壊兵器の開発阻止に十分には役立っていないと判定している。
米国を支援するブレア政権は、対イラク攻撃の正当性を証明するため、今回の公表に踏み切ったが、具体的な情報源などは盛り込まれておらず、根拠としては十分なものとはいえない。
50ページから成る報告書は英情報機関の評価を元にしたもの。最大の脅威とされる化学・生物兵器に関しては、湾岸戦争(91年)以前からの貯蔵分に加え、かつての製造施設を再整備し、現在も製造可能な状況にあると評価。指揮・管理系統の体制も整い、決定から45分以内に配備できる兵器もあると指摘している。
また、兵器の運搬手段では、化学・生物兵器の搭載が可能な射程650キロの中距離ミサイル「アル・フセイン」を最大20基保有しているほか、短距離ミサイルも含め、射程の延長を図っている、としている。
核開発では、アフリカから「相当量」のウランの入手を試みたと説明。98年に専門家を核開発計画のため招集し、ウラン濃縮施設に利用可能な装備の入手を図っているとした上で、核分裂物質を国外から入手すれば、1〜2年で核兵器を保有できると推定している。
イラクが国連の査察再開受け入れを表明している点に絡んでは、大量破壊兵器にかかわる装備などを隠ぺいする計画を進めていると分析している。