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【リヤド小倉孝保】
イラク政府は21日、声明を発表し、大量破壊兵器の査察に関して新たな国連安保理決議が可決されても受け入れない方針を明らかにした。イラクは査察の無条件受け入れを表明しているが、イラクに不信感を持つ米英は新たな決議が必要との立場を崩していない。イラクは新たな決議拒否を表明することで、米英をけん制する狙いがあるとみられる。
この方針は、フセイン大統領を含む政府指導部による会議で決定されたという。声明は「これまでの国連事務総長と合意した内容と異なる新決議については協力しない」と述べている。
米英両国は、イラクに無条件の査察の受け入れを期限付きで迫り、イラクが拒否した場合は、軍事攻撃が可能になる強硬で包括的な新決議を採択する意思を示している。しかし、ロシアや中国などは、イラクが無条件で査察受け入れを表明したことを重視し、新決議に反対する姿勢を示している。
新決議が可決された場合、イラクがこれを拒否することは不可能で、この日の声明に実質的な意味はない。しかし、新決議拒否の姿勢を鮮明にすることで、ロシアや中国の立場を強くし、米英主導で事態が進むのを防ごうとの思惑がある。