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生活のための仕事が忙しく、イラクや北挑戦問題のフォローもままなりませんが、小生は依然として、米軍のイラク侵攻はない、と思っています。もっとも一介の無名な庶民たる小生が何を言っても、影響力はゼロでしようが(涙)。
イラク攻撃がない、と思う理由は「戦争遂行のファイナルゴールが明確でない」と思うからです。クラウゼビッツを引くまでもなく「戦争は、他の手段を以ってする政治の延長」であり、「敵対国家を、国民を含め絶滅する」などということは、不可能です。インカや北米ネイティブ・アメリカン(昔風に言えばインディアンです)ですら、絶滅は免れています。「最終目的はサダムメフセイン政権の転覆だ」とダブヤらは言うでしょうが、それなら、フセインがアブドル・アジス副首相あたりを大統領にして、表面上、引退したことにすれば、米国のメンツも立つわけでしょう。まあクサイらフセインの息子が後継ではまずいでしようが。
生物化学兵器工場(らしきもの)を破壊するところをCNNにでも中継させれば、米国民のガス抜きもできるし。
もっとも、これはダブヤ一派がまともな頭でモノを考えている、といことが前提で、最新兵器の実験をしたい、とか、中東第二の産油国、イラクを実質上、米国の植民地にしたい、(ヨルダンに支配させるのでは、という見解が一部で流布していますね)というようなことを、本気で考えている、とすれば、何が起きるか、は保障の限りではありませんが。「狂人たち(マッド・ドッグス)」の考えることまでは、予測、スペキュレートできませんわね。
このところ、なかなかいい記事を毎号、載せている「ニューズウィーク」もラムズフェルトらの言い分も紹介しつつ、ダブヤ批判を強めています。決して左派でない「ニューズウィーク」のこうした編集方針にも、方向性の定まらない米国のジレンマが読み取れます。
もちろん、小生はサダム・フセインやキム・ジョンイルを擁護する気は全くありません。(同様のワルですが、いかにも怜悧で冷静沈着という感じのシリアのハフィズ・アサド前大統領はなんとなく好きだった時期もありますが、彼とて、一時、シリアに逃げ込んだPLOを30万人近く虐殺していますから。)
だからといって、ダブヤヤクリントンがこいつらよりマシだもとは全く思っていません。もっともらしい理屈をつけて非道なことをする点では、全く「同じアナのムジナ」です。そもそも、ラムジーやチェイニー、リチャード・バールら「ハードライナー」の根底にあるのは(本人が気づいていないかも知れないが)、人種差別でしょう。こちらの方が石油利権よりずっと根が深い。有色人種やイスラムなど、我々と対等に口を利ける相手ではない、という意識です。一見、現実主義者のような分析を披瀝している佐々木敏さんなどは、こういう視点が足りない。まるでコンピュータゲームのような「イラク戦予測」をいくらやっても、基本視座が狂っていれば、単なるペーパートラッシュ(サイバートラッシュかな)です。ヨシリンと西部舞が言い出しているように、「親米だけでどこまで行けるのか」という疑問は、北朝鮮問題も含め、わが国が早々に答えをださねばならない国家的アポリアでしょう。
北朝鮮問題については、別の機会に論じたい、と思いますが、FP親衛隊国家保安本部さんあたりまで「チョン」などと言うようではどうしようもない。(もっともFPは「フリーパースン」の略だそうですが、国家保安本部などというと、ヒムラーかハイドリッヒのような名前をハンドルネームに使うあたりに、その素地がうかがえますが)。
以前、wwさんやあっしらさんを「北系の在日の人たちだろう」と揶揄するレスもでていました。不審船問題にすぐレスを書き込む人の中にはそうした方々がいるとは推測されますが、しかし、別に北系の在日の方だからといって、そのことだけで、(レスの中味も読まずに)批判する連中は、キム・ジョンイルやラムジーとなにも変わらない。つまり、「批判の権利はない」ということです。北系在日の立場を踏まえての主張は、少数意見であろうと、それなりの正当性と傾聴すべき点がある。何しろ、遺伝と同様、自分では「生まれた国」は選べないのでいすから。「何国人」というだけで、排除(エリミネイト)していては、何も生まれない。ヒトラーやハイドリッヒにユダヤの血が入っていた、という説が今も根強いように、「半島」というと、過剰に反発する人は、ひょっとして、自分の先祖に半島の人の血が混じっていることに無意識レベルで怯えているのかも。
ついでに、米国の世界戦略でアラブ問題の次はチャイナ・プロブレムだ、という意見が多いようですが、小生は、ロシア・プロブレムの方がずっと重要だ、と思います。CIAの人で、このサイトを読んでいる人がいたら、ダブヤ氏にそうアドバイスして下さい(笑)。なんなら、コンドリス・ライサに代わって、ダブヤさんにブリーフィングしてあげます。しかも、無料で(笑)。ただし、「ふるーえんと・イングリッシュ・スピーカー」ではありませんので、トランスレーターの手配をよろしく。