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09/15 14:39 内戦終結目指し直接対話 きょうスリランカ和平交渉 外信27
【サタヒップ(タイ中部)15日共同】十九年間にわたり六万人
以上の犠牲者を出しているスリランカ政府と武装組織「タミル・イ
ーラム解放のトラ(LTTE)」との内戦終結を目指す和平交渉が
十六日、タイ中部のサタヒップ海軍基地で始まる。
一九九五年一月の停戦合意が同四月に破棄されて以来、初の本格
的直接交渉。スリランカ政府は今月五日、LTTEが交渉開始の前
提条件としていたLTTE非合法化措置の解除に踏み切っており、
今回の交渉は和平実現への第一歩として注目されている。
しかし、スリランカ北部と東部の分離独立を掲げるLTTEと、
独立は認めないとする政府側との隔たりは依然大きい。また交渉推
進に積極的なウィクラマシンハ首相と慎重姿勢のクマラトゥンガ大
統領との確執も指摘されており、和平達成までには多くの困難が残
されている。
交渉はノルウェー政府が仲介し、三日間の予定で行われる。今後
の交渉の進め方や、内戦で荒廃した北部のLTTE支配地域の経済
振興などが話し合われるものとみられている。
スリランカでは少数派タミル人が同国北部と東部の独立を求めて
LTTEを結成し一九八三年から武装闘争を展開。これまで数回停
戦したが、いずれも和平に合意できていない。
(了) 020915 1438
[2002-09-15-14:39]
09/15 14:55 シンハラ化政策が背景 タミル人側の不満募る 外信28
共同
スリランカ政府とタミル・イーラム解放のトラ(LTTE)の対
立は、多数派で仏教徒中心のシンハラ人と少数派ヒンズー教徒中心
のタミル人の間の民族紛争という側面に加え、歴代政権が進めた「
シンハラ化政策」が対立を決定づけた背景がある。
一九四八年に英連邦内の自治領として独立以来、シンハラ人が政
権を維持。多数派の支持取り付けのため、シンハラ語の公用語化や
仏教の準国教化などシンハラ化政策を進めた。英領時代にタミル人
やキリスト教徒が優遇、英語が重視されたことへの反動で起こった
「シンハラ・ナショナリズム」の犠牲になったのがタミル人だった
。
就学や就職などで不利な立場に追い込まれたタミル人の不満が高
まり、八三年に北部ジャフナでタミル人過激派が政府軍を襲撃、シ
ンハラ人が報復でコロンボのタミル人住民多数を虐殺するなど対立
が激化した。
LTTEはタミル人過激派の最大勢力で、タミル人が多く住む北
部と東部の独立を求めて武装闘争を展開。自爆テロを最初に導入し
た戦闘的な集団として知られ、九三年にはコロンボでプレマダサ大
統領が暗殺される事件もあった。
その後、政府は政策の誤りを認めて制度改正などを推進、現在は
法律的な差別はないとされる。しかし官庁や企業は依然シンハラ人
が中心でタミル人は事実上排除される傾向にあり、長年続いた紛争
で「テロリスト」と疑われるなどの人権侵害も起きているという。
(コロンボ共同=古池一正)
(了) 020915 1455
[2002-09-15-14:55]