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政府は14日、北朝鮮の平壌で17日に行われる日朝首脳会談で、国交正常化交渉再開について合意した場合、10月にも再開第1回の交渉を行う方針を固めた。首脳会談後、交渉再開まで時間をかけると、米韓両国の北朝鮮への対応など国際情勢が変化し、日朝関係に影響が出る可能性もあるためだ。政府は交渉再開にあたっては、従来の担当大使同士の交渉を改め、閣僚級の新たな交渉の枠組みをつくることも検討している。
小泉首相と金正日総書記との日朝首脳会談をめぐっては、これまでの水面下での事前協議で、〈1〉北朝鮮が日本人拉致(らち)事件で11人の行方不明者の一部の安否を伝える〈2〉日本の植民地支配時代の「過去の清算」で、北朝鮮が経済協力方式を認める〈3〉核・ミサイル問題で、北朝鮮が日本の要求に前向きの発言をする――などで一致。首脳会談が予定通りに進めば、両首脳が国交正常化交渉再開で合意する見通しとなっている。
さらに、ブッシュ米大統領が12日の日米首脳会談で首相訪朝への支持と協力を表明し、米朝協議再開の用意があるとの考えを示したことを踏まえ、「日朝関係改善を歓迎する状況が変わらないうちに正常化交渉を進めた方がよい」(政府筋)と判断し、早期の交渉再開の方針を固めた。北朝鮮に好意的な「太陽政策」を取る韓国の金大中大統領が来年2月に任期切れを迎えることも背景にある。
外務省幹部は14日、「首相は金総書記との会談で交渉再開を決断するだろう。10月にも再開するのではないか」と述べた。
これに関連し、福田官房長官は14日のCS放送番組で、日朝首脳会談について「拉致という大きな問題があり、これを突破しないとその先は開けない。北朝鮮も次の展望を開きたいなら、それを乗り越えてくれるだろう」と述べ、拉致事件解決に向け進展が期待できるとの見解を示した。
日朝国交正常化交渉は1991年1月に始まったが、拉致事件などの影響で92年11月の第8回交渉で中断。2000年にいったん再開したが、同年10月の第11回交渉以来、再び中断している。政府は今度、交渉が再開される場合、「単なる12回目の交渉とするのでなく、首脳合意に基づいた新たなスタートと位置付けたい」(政府筋)としている。双方の外相や、首脳が指名する特別代表らをトップとする交渉の枠組みを新設し、その下で次官級などの実務者協議を進める方法を検討している。
ただ、政府内には「金総書記が首脳会談で事前協議ですり合わせた通りに発言するとは限らない」(外務省幹部)との見方もあり、10月にも交渉再開が実現するかどうかは流動的な面も残っている。
(9月15日03:06)