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各国首脳が発言する国連総会の一般演説が12日に始まり、アナン国連事務総長は冒頭の演説で「テロの撲滅は多国間の枠組みを活用しなければ成功しない」と述べ、名指しは避けつつも、現実味を帯びつつある米国によるイラク攻撃を厳しく牽制(けんせい)した。
さらに、国連憲章は自衛権を認めているとしながらも、「世界の平和と安全への脅威に対して軍事力を行使するには、国連だけがその正当性を認められる」と、国連安全保障理事会の決議を得ない武力行使は認められないとする従来の立場を、明確に示した。
一方でイラクに対しては「大量破壊兵器の査察に関する安保理の決議に背き続けてきた」と非難。「査察をこれ以上拒めば安保理は行動を起こさざるをえない」として、イラク攻撃に道を開く新たな決議採択の可能性があることを示した。
演説に先立ちアナン氏は国連本部でブッシュ大統領と会談した。会談の詳細は明らかになっていないが、アナン氏はイラク攻撃には安保理での新たな決議が必要との立場を示したと見られる。ブッシュ大統領は、イラクに期限付きの大量破壊兵器査察受け入れを迫る新しい決議案など、対イラク武力行使について説明をした模様だ。
総会では同日、アフガニスタンのカルザイ大統領も演説する。カルザイ政権には国内のテロや諸勢力間の紛争を抑え込む力はなく、「放置すれば再びテロ組織の台頭を許しかねない」との懸念が指摘されている。
カブール駐在の国際治安支援部隊(ISAF)の地方展開を含めた治安の見直しが緊急の課題になっている。同大統領は政権の「後ろ盾」になってきた国連の場で、治安対策への国際協力を訴える。 (00:59)